苦情処理

珍しく近くのスーパーでお酒を買った。
ふだん、お酒は飲まないが休日などはゆったり
食事を摂るため肴といっしょにたしなむことがある。

ビールは好きではない。
まろやかな口当たりのブランデーや
香りのいいスコッチウィスキーが主である。


今日はそのウィスキーが切れていたため、花やさんへ
寄ったあとそれを求めたのだ。

途中でフランスパンのバケットを買い
寄せ植の花たちを片手に持ち家路についた。


玄関に入るや、どのような加減か、そのウィスキーの入った
袋を置いた途端そのビンが割れ、中身が破片とともに流れでた。

あっという間の出来事だった。
玄関マットを汚し大理石のタタキがウイスキーであふれた。


最近はワインなどもそうだけれど箱がついていないものが多い。
今日のも持って帰るのに大丈夫かな?と少しの懸念はあった。
きちんと割れないよう包装をしてくれていると思っていたし
わざわざレジでそのことを進言もしなかった。


あまりにも簡単に割れてしまったので買った店に電話をした。
包み方の不備について訊こうと思っただけなのに
D社のある支店は、けんもほろろに身構え
「弁償などしない主義だから・・」と、とりつくしまもない。


割った当方に落ち度があるのだし、こちらは
弁償をしていただきたいとは一言も言ってはいない。
ただ割れ物を包む場合、きょうび100円均一のお店で
ガラスのジャムなどを入れる容器を買っても
ていねに新聞紙で何重にも包んでくれる。


そういう当たり前の「危機意識がレジの担当に欠けているのではないか」
ということが言いたかったのだ。


お客様のクレームに対してきちんと対処できることが
そのお店の発展につながると思うのだが
その対応した店のナンバーツーだという社員は
一言の侘びの言葉もなく、店の落ち度を認めたら
損だとばかり保身にまわっているように感じられ不快だった。


人間生きているといつ何が起こるかわからない。
予期せぬことの連続である。
嬉しいことも、そうでないことも多い。


特に職場などで思わぬ出来事に遭遇した場合
いかにリカバリできるか・・
その対処に会社の命運がかかっているといっても
過言ではない。


末端の小さなお客の苦情に対して
耳を傾けられない店は発展の余地なしといえる。


D社は、一度倒産の憂きめに遭っている。