謙虚に生きる

先日、用事があり久しぶりに知人女性に電話をした。
彼女とは10年来のおつきあいであるがめったに会わない。
控えめであまり他に対して攻撃的なモノ言いをしないひとである。
その彼女が、会話のなかで実に言いにくそうに
わたしへの苦言を呈してくれた。


うーむ。
寝耳に水とはこういうことなのかと思った。
まったく予期しないことを彼女から告げられて
しばらくショックで会話の間があいてしまったほどである。


かつてのできごとを彼女はそのように受け止めていたのか。
しかもそのことから4年以上が経過している。
その渦中においても彼女はふだん通り接してくれ
こころのなかに何もわだかまりがないように
こちらには感じられていた。


あることがきっかけでそのことが露呈したわけであるが
そのことにこちらはまったく介せず、気がつきもしなかった。


なんという鈍感さ・・・
恥ずかしくなると同時に申し訳なさでいっぱいになった。
話を聴きながら、侘びた。


彼女は「ずっとこのことであなたに怒りを感じていたわけじゃないし
喧嘩もしたくないし、ただすっきりしない感情があった」と
正直に伝えてくれた。



そうなのか・・・
他と自分との受け止め方や生きかたの違いはある。


わたしは自らの信条のもとに行動を起こしたのだが
そのことは、彼女を傷つけたようだ。


自分が気がつかないところで、他を傷つけているのかも知れない。


彼女が言いにくそうに、電話口で声を上ずらせてまで
話してくれたことはしっかりわが心に留めようと思った。


知らず知らずのうちに傲慢さが出て感謝の気持ちも薄れていたのかも知れない。
健康で大きな憂いもなく生きていると思いやりのこころが鈍磨するのか。


自らをしばし省りみた。
ごめんなさい、Jさん
そしてありがとう。
大切なことに気づかせてくれて・・・