これが実態なのか!!

わたしは、政治についてはブログなどで触れないようにしているが
 (時々、憤懣やる方なしに書いているけれど)
この実態に関しては触れずにはおれない。


下記の引用文は昨日、目にしたものであり、筆者は渡部氏。
わたしは一読者であり、同氏とは面識は全くない。
聞くところによると、NHKの政治記者から人生をスタートし、
その後、福田内閣の外務大臣や厚生大臣を務めた園田直氏の
筆頭(今日の政務)秘書官をしたジャーナリストである。

これを読まれた皆様はどう思われるだろうか。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
マスコミは金儲け。  渡部 亮次郎

最近のインターネット界ではマスコミのことを憎んでマス「ゴミ」と言う。
大変なマスコミ不信を現していると思うが、私に言わせれば、もともと
信じてはいけなかったマスコミを一旦は信じてしまった自分の不明を恥
じるべきだと思う。


この世の中で、満腔の信頼を寄せられるメディアなぞは存在しない。


まして「社会の木鐸」足り得るメディアなぞ存在するわけが無い。初めか
ら「営利」を目的に設立された「民間放送」をマスメディアの一種と認定する
浅はかな「良心」には、呆れてものが言えない。


例に出して悪いけれども「読売新聞」。「読売」とは新聞のことである。
カネを取って読ませるから「新聞」なのである。「買われない」読売は
「新聞」ではないことを商標にしている。つまり、この新聞は「木鐸」
なんかではなく「金儲けの材料」に過ぎないことを自供しているようなも
のだ。



左様、「新聞」は「朝日」だろうが「毎日」だろうが「産経」だろうが、
売れなければ倒産以外にない「商店」に過ぎないのだ。正義や趣味の
ために発行されているのでは無い。


だとすれば、如何にしたら大量に売れる商品足り得るか。それは読者への
「迎合」に落ち着くこと、当然ではないか。朝日が日教組に迎合した紙面を
作ることを非難する新聞があるが、言葉は悪いが「目くそ鼻くそ」である。
新聞は本質的に己の利益のために恣意的であり「公平」は装う「衣」に過ぎない。
産経とて同様である。


NHKに20年間、記者として在籍した経験から言うと、新聞社は朝7時の
NHKニュースのオーダーを参考にして夕刊を編集する。その夕刊を参考にして
NHKは夜7時のニュースの配列を決める。
新聞社はそのNHK午後7時のオーダーを参考にして翌日朝刊の見出しを組む。
これが真相だ。テレビと新聞は独立しているようで全く渾然一体になって
いるのだ。それが判って私はNHKを去った。マスコミと絶縁した。
何千万円かの退職金を捨てた。42歳。74歳まで生活苦に喘いできたが、
気分は爽快だ。


テレビに移ろう。視聴率。本当はNHKも気にしているが、民放が最も気に
しているのが、これだ。低い番組を作ればスポンサーがはなれて収入が
激減するから、大衆迎合番組ばかりになる。これは民放の宿命である。


宿命はスポンサーの広告を放送して広告料を集めることにあるから、
畏友の評論家加瀬英明によれば、民放の本意はコマーシャルだけ流せれば
一番よいが、エサが無ければ魚は釣れないから餌として、ドラマなどを
流さざるを得ない。民法の番組はコマーシャルの合間に流れる餌。
良心も啓蒙も無い。餌代は安いほうが良いから「外注」になる。


したがって餌は視聴者の気に入るよう、いわば大衆迎合一点張りのもの
にせざるを得ない。低俗と非難される番組は低俗な大衆に迎合したもの
であるから、非難者は天に唾している愚者である。


政治番組が視聴者を誘導しているという批判も聞くが、政治番組は
マスコミが行なう世論調査の傾向にあわせた迎合番組なのだから、それを
見た世論が変われば、それがまた次の世論調査の結果となって表れるから、
視聴者は己の尻尾を噛もうとしてグルグル周りをしている犬に似ている。
そこに真実は無い。


放送局は経費節減のために、番組を丸ごと制作会社に「外注」する。
NHKもやっているが、外注とは名ばかり。退職した元社員の会社が多い。
勢い本社の意向に沿った番組にしかならないのは当然。経費削減ばかりの
番組だから見るに耐えないのは当然である。


政治評論家にも精彩の無いのが多いと人々はいうが、これは無理と言うもの。
「世論」に沿った、ディレクターの「意」に沿った発言をし続けなければ、
次週の出演依頼は来なくなるから、縦横無尽、快適刀乱麻の解説など危なくて
披露できたものじゃない。


これでも昔は政治記者をしていたから、いま活躍中の政治評論家の裏側を
知り抜いている。その後、大臣秘書官として内閣の機密費を撒くことも担当して、
裏の事情を知っているから、彼らの解説なんぞ、聴く気になれない。


余談だが、佐藤栄作政権当時、幹事長田中角栄が配る毎月10万円 (いまか
ら40年ぐらい前の!) の「チップ」を拒否したのは、はばかりながら私ぐらい。
秘書官となって大臣からの土産購入補助金を受け取らなかった記者は
1人だった。


私が新聞やテレビを漫然と絶対に接しないのは以上の理由による。
まして番組を元に評論するなどは絶対にしない。時間の無駄というものだ。
2010.6.26.

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


読後の感想はいかがだろうか。
堺屋太一氏のいう“日本は情報の鎖国大国”だが
報道される内容が真実に遠いものであるならば、
どうすればよいのかと思う。



ヒシバディゴ


ヒシバディゴ