劣化するショッピングセンター

わたしの居住地域は全国でも有数の大型スーパーの激戦区である。
沿線の最寄りの駅から徒歩5,6分以内に行けるショッピングセンターは
1980年代のバブル期から雨後の竹の子のように増えて
いまやパイの取り合いが、著しい。


間違っても「買い物難民」にはならないだろうと予測できる。


数店舗あるCSは、売り上げ規模100億クラスばかりである。
昨年も、3万㎡クラスのイトーヨーカ堂系の複合施設が参入した。


わが家から歩いて5分ほどのところにある大型ショッピングセンターは
数年前に倒産の憂きめに遭い、○オンの傘下に入った。
○オンは、持てる資本力を武器に、全国に点在する優良の大型店舗を
ジャンク同然の価格で落とし、天下泰平の経営をしているように見える。
しかし、デベロッパーとしての経営のあり方にもボツボツ影が
見えてきているようである。


バナナのたたき売りよろしく、安価に手に入れる物件も底を打ち
中国への進出もはかばかしくないと聞く。


その店舗の経営手法のずさんさが手に取るようにわかる。
ときどき知人同士、喫茶店などでこの店の評をしあうが
買い物をしている主婦層の目は厳しい。


店の品揃えの品種、ランクが落ちた。
かつて通路をゆったりとってあった店内のレイアウトは
いまは、どこまでが売り場かわからないほど
通路を占領し、戦後のバタヤさんみたいにゴチャゴチャとした
ディスプレイーがなされている。


パート社員を含め、従業員の教育、訓練が不足しているのか
接客の態度が横柄になってきている。
服装も乱れ、表情に精気がない。
などと、さんざんな評価である。


「貧すれば鈍する」のか、どんどん低下しているように見える。
みなが酷評をするのは、長年なじんだ店がまた倒産しやしないかと
危惧している面もある。
いわば、酷評の裏側には経営のヒントがあるように感じられるのだが
「お客様の声」などが改善されているようには見えない。
どんどん顧客離れが進み、新規参入のCSにシフトしていることがわかる。


このエリアでは、買い物に行くのに車を使わずとも行ける
大きなショッピングセンターが林立している。
買い物難民の心配などないわけだから、憂えることもないのだが
あまりにも乱れた質の悪い経営には、だれもが不満を持っている。
いずれ早晩???と思うのは、わたしたちだけか・・・