驟雨


ひんやりとした朝である。
しっとりと霧のような雨が降っていて
昨日の真夏のような暑さが嘘のように感じられる。


カンカン照りの昨日は、潤平の初めての幼稚園の運動会。
ばぁばも朝から張り切ってみに行って来た。
小さい園児たちが列をなし、音楽に合わせて行進するさまは
やっぱり、ウルウルとくる。


かけっこや、遊戯など、先生の指示にしたがって
ちゃんと皆じょうずにできている。

潤平がパンダの衣装をつけて、ママと踊っている様子を
みた、膝の上のかえでもばぁばの手を取り
同じようにしてみせる。


よーく、ここまで育ったなぁ・・感無量である。
わずか半年ほどで、集団演技などよく訓練できたものと感心する。
どの種目もどの園児もわが孫のように愛らしさを感じる。
先生も歌ったり踊ったり、汗だくになりながら
緊張しているちびっ子たちを誘導している。
大変だなぁ・・・
そのまなざしにはあったかい視線があり
保護者との連携があり、心和むことをいっぱい感じた。
親も子どもも、祖父母も、暑い日差しをうけて
一日を存分に楽しんだ。


プログラムを終了し、片づけを手伝う娘をみると
目が真っ赤になっている。
感慨ひとしおだろう。


園の先生がた、おつかれさま。
そしてありがとう。


日焼けした顔を鎮めるのに、今日の雨はこころから嬉しい。
ゆったりと雨の日曜日をくつろげる。


久しぶりの雨はベランダの草花も喜んでいるようである。
枯れかけたクリスマスローズの葉っぱの
根元をようく目をこらし見てみると
小さい新芽が恥ずかしそうに覗いている。
毎日、この新芽がどれぐらい大きくなったか
新しい目が出てきていないか、ワクワクして観察する。
今年は、たくさんの草花を枯らしてしまった。


クリスマスローズもそのひとつだ。
冬の寒い時期から大切に発芽させて、梅雨の時期もどんどん若葉が
増えるのを楽しみにしていたのに、この猛暑のおかげで
夏を越すことができなかった。
ポット苗の鉢、30鉢ほどがすべて全滅である。
もう来年は、こんな小さい苗には挑戦しないことに決めた。
枯れると胸が痛む。


今春、みごとな花をつけた大きな苗は
かろうじて、枯れた葉っぱもあるけれど元気である。
新芽が出てくるたびに、ああ、生きている!と嬉しさがこみあげてくる。


驟雨は、気持ちもからだも穏やかに癒してくれる。


時計草 京都府立植物園にて