健康食品に潜む落とし穴

いまや、テレビCMのドル箱である健康食品が花盛りであり
これでもかと思うほど電波に乗って茶の間に届けられる。
どれほどの有効性があるのか、ないのか。


イメージというのは恐ろしい。
宣伝の力は大きい。
いかにもそれを摂らないと、健康体になれないかのような
情報を押し付けてくる。


健康食品と銘打っているものは、本当にからだにいいのだろうか。


日経のあるコラムのなかで「健康食品に潜む落とし穴」を説いている。
少し引用すると・・・


※※

健康食品は食品の機能的側面を強調するあまり、
フードファデイズム(偏狭的な食生活)
的側面が強いといえる。味や香り、おいしさではなく、
健康食品と呼ぶようだが食品の範疇に含めていいのか疑問に思う、としている。
「健康期待摂取品」に改称するよう主張しているとも言っている。


健康食品にはたくさんの問題がある。
有害物質や医薬品成分を含むものがまれにみつかる。
野菜や果物に含まれる成分であっても、健康食品として
一定の期間に大量の摂取をすると、予想もしない有害作用が出てしまう。
無害無益なものを利用するのなら経済的損失だけですむが
有害無益な製品だと摂取すればするほど健康を害する。


食生活を改善したと錯覚させる点も看過できない。
例えば、日本人のいまの食生活では食物繊維不足だけが問題ではなく
野菜や豆腐、海藻類の食べる量が少なくなり
食に偏りがあることを改めなければならないと警告している。


食物繊維にもいろいろ種類がある。
ある特定の食物繊維だけが入った健康食品を一定量摂取して
数字上は食物繊維の不足は解消されても、本質的な問題は未解決のままだ。
健康食品で健康は買えない、としている。


※※※


わたし自身は「健康食品」なるものを100%否定はしない。
摂らないことのほうが多いが、なかには天然成分ばかりで
作られた、本当にからだに良い良質なものもあり一概に
「悪」と言えない気もしている。


野菜もかつての生産品より栄養価は落ちているとも言われており
魚なども、特に妊婦は毎日食べることを避けるように言われるほど
PCBなど汚染物質がいっぱいである。
天然のものでさえ、同じものをたくさん食べ続けると弊害がある。


しっかり食物で栄養を満たせつつ、健康食品に頼らざるを得ないときは
成分に目をこらし合成のサプリを鵜呑みにしないことである。
CMは、量と安さが強調されていることが多い。


自分のからだは自分で守るべく、選択眼を磨く必要があると思っている。