おんな心は・・・


京都植物園の花



朝から突風が吹いている。
気温も低く、肌寒さを感じる。
いよいよ冬の到来か・・・
ボツボツこたつを出そうか。
陽の射すあったかいリビングで過ごすことのしあわせを思う。


ふんわりと幸福感を噛みしめる一方で、わたしの気分は晴れたり曇ったり。
更年期症状か・・・。
いやいや、その時期はとっくに卒業している。
じゃ何ゆえ、気分が塞ぐのか。
わけのわからない感情に振り回されている。


まあいいか、人間生きているのだもの。
いつも前向きで生き生きと暮らせることばかりではない。
沈殿した重いこころを感じるのも悪くはない。
それぞれの自分を受け入れよう。


昨日は電車で30分ぐらいの距離に住んでいる姉から
「小菊がたくさん咲いているから取りにおいで」と声がかかった。
仏壇の花が、そろそろしおれてきている。
この時期いつも切り花は買わなくていいから助かる。
ちょうどいい、気分転換をかねて行くことにした。


四方を花壇に囲まれた姉の家は、真っ赤なサルビアが今ごろ咲いている。
黄色や白や紫や赤の小菊と、名前を聞いてもすぐ忘れる可憐な
紫色の八重の花が、真っ盛りである。
よくこんなに育つものだと感心する。


シクラメンやクリスマスローズのこぼれ種から出た
新緑の芽も大きく育っている。
今年の春に姉のところにあげたクリローの苗も
りっぱに葉を茂らしている。
わがやのと比較にならないほど元気いっぱいだ。


すごいなぁ!
肥料がいいのだろうか、土が肥えているのだろうか。
それとも適度な愛情が合っているのだろうか。
とにかく、いろんな種類の花たちがずんずん育っている。


いつものように鉢植えのシクラメンやクリスマスローズを持って帰りと
言ってくれたけれど今回は、珍しく辞退した。


育てることに自信をなくしている。
今年の猛暑で30種類あるなかのクリローを半分近く枯らした。
それを見ると胸が痛い。
姉の家はこんなに生き生きと育っているのに・・と落ち込んでしまう。
しばらく花を、増やすのはやめよう、と思うけれど
また買ってしまうかもしれない。


ひと抱えもある、秋の匂いぷんぷんの小菊を胸に抱き、家路を急いだ。
ちょっぴり気持ちが癒される。