品格を称賛

3月とは言え、大阪も粉雪が舞うなど肌寒い日が続いている。
東北の震災地では依然として灯油の不足などで、暖房も行き届かず
寒さと冷えで体調の悪化を訴えている人が増えている。


高齢者や乳児を抱えた家族、また持病のある人にとっての
集団生活はどんなに過酷だろうかと憂える。
命が助かりひと息入れる間もなく、基本的な生活すら出来ない
被災者の現状に、胸が塞がる思いだ。
精神的なストレスも極限に近くなっていることは、容易に想像がつく。


全国から寄せられた救援物資は、山積みされ倉庫からはみ出すほどだといい
そのせっかくの物資もガソリン不足から、避難所に届かない。
何と言うジレンマ、早く何とかならないものか。
飲み物などを含む食料、赤ちゃんのオムツ、あったかい衣料など
被災者の手許に一刻も早く届いて欲しいものと思う。


震災から6日が経過し、新聞などで新たな情報を目にするたびに、
紙面を濡らしてしまう・・・


安否が確認できて笑顔いっぱいの家族が映し出され、見ている側も
ほっとする一方で、冷たく変わり果てた肉親に号泣する姿もある。
人手不足でがれきの中に、眠ったまま放置されている妻と実母のもとを
「もうすぐ初七日を迎えるのに、すまない・・・」と避難所から毎日通い、
手を合わせる中年男性の震えている背中が痛々しい。


被災者一人ひとりに大きなドラマがあり人生がある。


そのようななか、各国の指導者やメディアは礼賛しているという。
本日のY紙の夕刊から抜粋したい。

韓国の主要メディアは被災地域で食料や燃料が不足しても
先を争うことなく行列を作って並ぶ住民の姿を取り上げ
「日本人が示した他人への配慮と市民意識に世界が感嘆している」と
朝鮮日報は称賛した。


李明博大統領も、こうした姿について
「日本の品格を高めている。韓国も見習わなくては」と述べている。


欧州連合(EU)のブゼック欧州議会議長は
ブリュッセル会議で開かれた同会議で
「通常の生活を取り戻すため、尊厳と冷静さを維持し、
復旧作業に取り組んでいる人や一般市民に敬意を払いたい」と述べた。


16日付米紙ニューヨークタイムズは一面トップで
福島第一原発に残り、被曝の危険にさらされながら
決死の努力を続けている作業員50人の取り組みを詳細に伝え
「日本を核の大惨事から守るための最後の砦だ」として
犠牲的行為に賛辞を贈ったという。


米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(14日付け)は社説で
「300年に一度の大震災による大混乱のさなか、日本人は平静を保ち
大規模な救助・復旧活動を展開し、世界の尊敬を集めている」とたたえた。


米紙ワシントン・ポスト(16日付)は論説欄で
「もし有能で、技術分野で明晰な日本人が
完全に安全な原子炉を作れないのだとしたら一体だれが作れるのだ。
もし、本格的な核惨事が日本で起きれば、世界がその代償を
支払うことになる」と指摘した。


中国紙「北京青年報」は17日、新潟県の避難所で
生活する中国人被災者のルポ記事を掲載した。
このなかで、仙台で商店を経営する中国人男性は
「避難の初日に汚れていたトイレは日本人の皆さんが掃除して
翌日にはきれいになっていた。スタッフが夜間は当番にあたり
安全を確保してくれる」と話し助け合って困難に立ち向かう日本人の
精神を称賛した。



被災者の清廉な姿が世界中から称賛されているなか
その地域以外のエゴ丸出しの買いだめなど恥ずかしくないのか。
どうか一日も早い復興をと願う。
安心して暮らせる日常が取り戻せるよう祈るばかりである。



サンシュユ(春野桂)万博公園にて