再開発事業で駅の近くに図書館が移ってきた。
わが市は南北に細長くJR、私鉄にまたがっている。
本館は数年前に片方の駅前に新設されたばかりであり、
広々と明るく立派な建物である。
コミュニティーホールも併設されており
集客力は抜群のようである。
書籍はもちろんCDやDVDの貸し出しも豊富である。
しかし、わが家からは遠い。
平日など仕事を終えてから行く分には距離も時間もかかり過ぎ
それまで敬遠していた。
図書館の分室が近くに越してきたことは、ありがたい。
さっそく昨日、外出の帰りに寄ってみた。
新しい本の匂いに子どものようにワクワクする。
小さな食品スーパーやスポーツクラブと併設されたそれは
場所的にも申し分なく陽光の射す館内は、さながらラウンジのようである。
まだまだ未整理の本が山積みされ、目的の本を探すのに時間がかかる。
検索機能のついたパソコンも数台用意され、自分で探せるようにも
なっているから、ゆっくり検索できる。
小さな子どもを連れた若いママや、学生や中高年の男女で賑わっている。
やっぱりシニア世代が一番多い。
退職して時間もたっぷりある今は、知的好奇心を満たすのが
一番と心得ているように感じられる。
お金もかからないし、これほど崇高な娯楽もないように思える。
わたしは長い時間かけて選び3冊、専門書を借りた。
3週間借りられるけれど、小説などと違って専門書は
あと手許にも置いておきたい。
帰宅するとパラパラとめくり中身を確認すると、
さっそくネットで検索し買うことに決めた。
梅田にある大型の書店ジュンクドウなど、専門書が豊富にあり
親切な係員がていねいに探してもくれる。
しかし、なかなか手に入りにくいこともある。
図書館で借りて中身を検討してから買うネットでの買い物もまた楽しい。
おまけに「新古本」もあり市価の70%から50%で売られているのもある。
借りてきた3冊すべてネット注文した。
昨年から、あることを学んでいる。
独学である。
多少、下地があるとはいえ、ひとりで本を片手に学ぶのは
しんどい作業でもある。
しかし電車で通う時間や、自分の求めるレベルの師に会える
確率を思うと、独学もいいかも知れないと思っている。
せっかく与えられた大切な時間。
毎日のひとコマが膨大な時間の蓄積となり、ひと事業できるほどの量になる。
学びのあいだに、わが家でささやかな生産性を持ち社会と関り
息抜きに散歩をし、花を愛で、
空いた時間に時どき駄文を連ねる。
学ぶことが生きる糧になり、退職後2年を経て
日常がパターン化してきた。
このような安寧な一日に感謝である。
今日は元気でも明日は何が起こるかわからない。
いまできることを、やりたいことを、精一杯やり
自分自身の人生を大切に生き切りたいと思っている。
人生の持ち時間は有限だ。
ユキヤナギがボツボツ咲き始めました。万博公園にて