フリーソフトの互換性

マイクロソフトの「オフィスソフト」は長年、企業、官公庁など
ビジネスの場で王座を保ってきた。
しかし、近年「オフィスソフト」に似たフリー(無料)ソフトを
使っているところも増えている。


初期の頃には、複数のパソコンにひとつのソフトが共有できたものが
シリアルナンバーなどで管理され、1台に1個のソフトが
必要になったせいでもある。


長いつきあいのある友人の夫君(M氏)から、ビジネス文書や
プレゼンテーションの作成を教えて欲しいということで、
月数回、近所にある宅を訪れている。
こうした実務は若い社員が担っていたようだが、退職するにあたり
それをM氏がやる、ということのようである。


M氏は多少のパソコンの基礎はできていて、文字入力等も早いが
メールでの書類添付などは、まだ不安定で諸々の
訓練を始めたばかりである。


M氏の当面の課題は、古いパソコン(XP)で作成した文書を
新規に購入したセブンに移行させることだ。
取りこんだ膨大なデーターは、新規のPCでは開くことはできる。
しかし上書きなどはできない。
何故か・・・。
原因は、オフィスソフトに似たフリーソフトを使っているからである。
XPではマイクロソフトのオフィスソフトを
使っていたのに、新規のセブンにはそれをインストールしていない。


M氏からわが家のパソコンに送付された文書も見ることはできない。
先日も業界新聞に自社の広告を載せたいということで
わが家で作成したそれをメール送信したが、見られないと言う。
PDFに変換してようやく見られる程度である。
そうすると訂正や加筆が出た場合、その場で
すぐに対応できないので不便だ。


M氏が使用しているフリーソフト「OpenOffice.org」は
「ワープロや表計算などを含むフリーのオフィス統合環境の
標準的ソフトといえる「Microsoft Office」と
操作性やデータの互換性をもち、「Word」や「Excel」などの
ファイルを読み書きできるのが特徴」とある。


果たして互換性があるのだろうか。
わたしは、そのソフトを使ったことがないのでわからない。
互換性があるのならどうして、新規のPCで上書きができないのか。
どなたか、教えて欲しいところである。


実務の文書を作成するだけなら、こちらがそのソフトに慣れ
使いこなせばいいようなものだが、教えるとなると話しは別だ。
操作性は似ていても、編集場面で非常に使いづらく
戸惑うことが多々ある。


この世界にフリーソフトは無数にあり、教える側が
それらの総てを習得することは不可能である。
M氏が自由簡単に操作して使用していても、相手方や他者が
そのソフトを所有してない限り、その文書は普遍性に欠き通用しない。


コペルニクスやガリレイの「地動説」側ではないので、
汎用性に乏しいソフトの利用は、最終的には
「安物利用の時間と銭失い」に帰結するような気がしている。


早々にマイクロソフトの「オフィスソフト」を購入し
インストールして欲しいと、わたしは言うのだが
その気はないらしい。


困った・・・どうしたらいいか思案している。
教えることを辞退しようかと迷うこのごろである。



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