帰省

ベランダの強い風の音で目覚めた。
まだ暗い朝方の5時前である。
夏ならさわやかなウォーキングでも始めてもよさそうな時間帯。
寒に入るこの時期の寒さと来たら・・・
もう一度布団にもぐろうかと思いながら
こたつのなかでゆっくり瞑想にふける。
こんな時間も好きだ・・・
静かな正月、静かな時間・・・


今日は、これから九州の実家に帰る。
「還暦同窓会「なるものに出席するためもある。
両親が他界してから実家へも足が遠のいている。
2年ほどは墓参もしていない。
久しぶりに帰郷したくなった。
お正月の帰省は何年ぶりだろう。


夫が生きていたころ、家族みんなで車をころがし、
長い道中を楽しみながら帰省をしたこともあったが
だんだんと一人での行動が多くなり、今は
それを懐かしく思い出す。


今年は例年になく静かな正月を過ごした。
おせち料理も、作らなかった。
近くに住まいする娘が、身重にもかかわらず
今年はおしゃれなお重箱を新調したせいで
おせちを張り切って作ったようだ。

31日にそのおこぼれを頂戴した、ありがたい身である。
母親もたまにいいことがある。
なかなか上手に作ってあり、おいしかった。
特に「ごまめ」など十分時間をかけて炒りあげたらしく
パリッと出来上がっている。
レンコンやニンジンなどきれいに形よく切ってあり
彩りに配した煮物に若さを感じる。
娘よ、褒めてつかわす!


そうそ、ナビの憂国の詩人さんからも毎年新鮮な贈り物がある。
このあいだは栗きんとんがひとつ加わり
おいしくいただいたところである。
うれしい限りだ。


まったく持つべきは娘と、ナビ友か・・・。


元旦にじっくりと仏前に向かい気持ちを込めて、お経をあげた。
亡き義父母や、夫や、わたしの両親と対峙した気分になる。
年が変わるというのは、案外このような「副産物」が
あるから、いいのかも知れない。


さぁ、朝食を摂り、出かける準備をしよう。
しばらくこちらを留守にします・・・



娘が着た晴れ着を孫に・・・
柄があまりきれいなので撮っておいた。