伸び伸び育つのだぞ!

 

f:id:mursakisikibu:20130503113811j:plain

 

 娘宅を訪れると玄関の施錠がされていない。

子どもたちの靴が無造作に転がっている。

珍しいなぁ・・・

中に入ると娘はキッチンで洗いものをしている。

静かだ。

 

「あらっ、チビたちは?」と、訊くと

「その辺で遊んでるかも。ソウスケは寝てる」

「カエデは?」

「ジュンと一緒!」

どおりで静かなはずだ。

 

やれやれ、チビたちがいないと手持ち無沙汰だ。

帽子やジャケットを脱いでいると、娘がニヤニヤしている。

「なに?パンツがピチピチしてるって?」

最近、流行りの細身のパンツを年甲斐もなく穿いているわたしは

たまに揶揄されるから先回りしていう。

「そんなこと、な~んも言うてへん!」

言いながら、まだ二ヤついている。

 

何がおかしぃん?・・・

テーブルにあるみかんを剥いてひと息入れようとしていると

突然、「ワァァ~~!!」と大きな声を出して

潤平がソファの下から這い出てきた。

かくれんぼをして、ばぁばを驚かそうとしていたようだ。

 

「あれ?いたんかいな!」びっくりしていると

同じように4歳のかえでも椅子の下から這い出ようとするが

うまく出られない。

からだが捻じれているようである。

「そんなとこに無理に隠れるからよ!」

ママに怒られ、大泣きしながら無事這い出てきた。

 

リビングでの騒ぎに、隣の部屋で寝ていたチビスケも

目を覚ましたようで泣いている。

ハイハイして出てきた、末の赤ん坊を抱っこし

リビングは蛙の合唱ならぬ、子どもたちの大泣き大会である。

子どもが3人、というのは賑やかだ。

 

2人しか育てていないばぁばからすると

3人の子育ては、やっぱり大変そうだ。

ぜんぜん違う。

 

洗濯ものの量、離乳食を始めとする

チビたちのかわいいカップや食器の類。

ようまぁ、これだけ色々揃えるもんだわ・・・。

食器棚に入りきらない。

 

洗濯も、キッチンの洗いものも追いつかない。

リビングは「遊びの部屋」から持ち出してくる

彼らの絵本やおもちゃ類で散らかっている。

ママが「子どもの部屋で遊びなさ~い」と言っても

みんなが集うリビングがいいようである。

 

今年小学校に入った潤平の机も

騒がしいリビングの一角に置いてある。

広くはない一家が暮らす部屋に、いずれプライベートな空間を

作る必要に迫られるだろうが、まだ個室は早い。

 

かえでも同じようにリビングに丸い小さいテーブルに

椅子を置き、お絵かきなどをしている。

傍で最近ヨチヨチ歩き始めたたソウスケが

同じようにペンを持って落書きをする。

 

料理好きなママが、キッチンで奮闘するあいだ

ばぁばは、3人のチビたちと遊んでもらう()

ババ抜きのトランプに、よだれを垂らしたチビスケも

同じようにカードを持たされてカードを舐めまわしている。

 

娘宅で夕餉をにぎやかに囲み、チビたちを風呂に入れ

ばぁばは、わが家へと帰る。

 

「ばぁばと一緒に寝た~い、泊りに行くぅ」

こうして惜しんでくれるのはいつまでか。

 

のんびりした連休の一日である。

しっかり食べて、寝て大きく育つんだぞ!

おとっつあんは、連休も仕事だ。

それでも暇をみては、チビたちを

おにぎり持参で公園などで遊ばせている。

平凡で質素な日常が繰り返される。

 

子どもたちが安心して暮らせる日本を構築してよネ。

何かと不評な安部政権にも、願わずにはおれない。