車で数十分ほどの距離にある大型の天然温泉スパがあり
最近、そこに行くのが楽しみになっている。
遠赤外線のサウナは、昔からスポーツジムなどにも併設されており
プールのあとに部屋にこもったりしていた。
しかし、あの閉そく感が好きではなく、まるで我慢大会のように
じっと辛抱して汗を吹き出させることに嫌気がさし
ジムの退会とともに行かなくなっている。
韓国のソウルへ行ったときも「薬草窯」が有名で話のネタにと
一度入ったことがある。
人がようやく立てるほどの低い天井と、狭い空間で恐ろしく暗く
息が詰まりそうで、早々に引き揚げた苦い経験がある。
そんなイメージがあるサウナに対して、長いこと関心が持てないでいた。
わたしは、汗をかきにくい体質だ。
夏真っ盛りのおてんとさまの下でも、他人の蒸気した顔に
大粒の汗をしたらせるのを横目に、わたしは涼しい顔をしていることが多い。
涼しい表情は、決して自慢ではなく卑下になる。
どうして汗をかかないのだろう?
皮脂腺が詰まっているか、新陳代謝があまり活発とは言えない体質のようだ。
今年の夏ごろから知人に勧められ温泉併設の岩盤浴に行くように
なったのだが、存外にこれがいい!
その施設には、化石黄土の「茶の癒」や、ヒマラヤ山脈の純度100%の塩を
使った「白の癒」や、世界でも珍しいブラックゲルマという
天然石の「紫の癒」など、他にも趣向を凝らした窯が幾つもある。
どの部屋も広くてきれいでBGMが流れ、閉そく感がなくいつまでも
入っておれるほど気持ちがいいのだ。
衛生的なのもいい。
若い女性が多いのもうなずける。
そして何より我慢せずして、大量の汗がわたしもかけるのである。
石の上に大きなバスタオルを敷いて横になるのだが
数分もすると、じわ~っと額や首や、腕に汗が滲んでくるのがわかる。
そして、目に入るほどの大きな汗がタラタラと体をつたう。
全身、べとべとになるほど大汗をかく。
これだけ汗を出せるなんて嬉しい!
ひと通り汗を出すと、水分補給のために休憩室に戻る。
パノラマのガラス窓の大きな空間は、また気分転換になり爽快だ。
マンガや週刊誌も2万冊ほど置いてあるらしく、それぞれ
木の床や椅子に寝ころんでページをめくるなどしている。
ひと休憩すると次の部屋の探検?に行く。
1日遊べる感じだ。
39度の部屋から50度以上の部屋もあり、どの癒も快適そのもので
汗をかかない体質のわたしがどんどん汗を出せる。
汗腺が開いたのだろう。
1日1時間ほどの散歩でも以前より汗が出やすくなったのを感じる。
体を温めたり、汗を出すことは毒を出すデトックス効果が
あるとされ、体にいいことは周知のとおりだが美肌効果もあるらしい。
美肌にはまだ遠いが、汗をたっぷり流せる癒し湯に最近
ハマっているわたしである。