狭い、寒い、暗い!の、3拍子揃ったわが仕事部屋。
かつて娘が使っていた7,5畳ほどの洋間は、玄関先の北側に面しており、
温かいリビングから移動するたびにゾクッとするほど、ひんやりしている。
おまけに窓が小さいから昼間でも灯りをつけないといけない。
部屋が狭い分、ストーブですぐに暖かくなり、夏のあいだは近くの川面から
冷たい風が入ってきて涼しいなどの一長一短は、ある。
「ここで昼寝したら気持ちいいだろうなぁ」と、訪問者がいうほど
居心地はいいらしい。
小さな部屋は、ありがたいことに「オフィス」として成り立っている。
2段ベッドで作った長椅子。亡き夫の作品^^
「1週間、会わないと話すことがたくさんあって~~」と
部屋に入るや、待ち構えたように話し出す人。
「ああ~眠たい、ゆうべ眠れなくてしんどいですわぁ」
だるい感じで椅子に座る人。
パソコンを広げ、描きだすまで半時間を要する人もいて
それぞれが、至近におきた出来ごとや抱えている憂いを吐きだす。
マンツーマンだから「1対1」の交流ができる。
わたしは人の話を聴くのが好きだ。
気がつくと、一緒に憤りを感じたり、喜んだりしている。
それぞれ他とは違う自分。
こちらも相手から学ぶこと多しで元気をいただく。
30代から70代までの人との関わりのなかでは
深い「人間学」を見出している感がある。
それぞれが人生の主役であり、役者だ。
わずかな空間のなかに、凝縮された人間関係が構築され
淹れたての紅茶とあり合わせの菓子でもてなす、へんな教室でもある。
さながら、カウンセリング・ルームのようだ。
そのことが幸いして、未熟なわたしの処に皆さん
通ってきてくれているのかなぁ。
「狭い、寒い、暗い」部屋も役立っている。
絵は、ギリシャの海岸で描いていた老人から買ったもの。
蒼い海と白い岸壁と家々、そして停泊する船。
いかにもミコノスらしい。
100ユーロ、胡瓜のおまけつき^^
額に入れずに幾歳月・・・ごめんなさい。