いったいどうなってんの?

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全聾を偽ったややこしい名の男が世間の耳目を浴び

波紋を広げたばかりのところに、今度は・・・

公家のような珍しい名の、美人リケジョさまの論文疑惑である。

 

小保方某が早稲田大に提出した博士論文が米研究所の文章と酷似している件で、

早大は「過去に学位取り消しの例もある」とし、調査結果次第で

博士号が取り消される可能性が出てきたと、されている。

事態はいっそう深刻の様相を帯びてきた。

 

理化学研究所のお歴々や、早稲田大学の背景に何があるのだろうかと

下々の人間は、わからないことだらけのオンパレードに首を傾げるばかりだ。

 

いまや日本中が、いや世界中でも珍しくないことかも知れないが

食品偽装や、詐称や論文盗用など「疑惑」だらけだ。

慎ましくて謙虚とされる日本人はどこへ行った?

 

ある方のブログを読んで非常に感銘していた。

文章も簡潔でわかりやすい。

日本人が好きな「美談」と「他人の不幸は蜜の味」をミックスさせたような

内容である。

 

小さい時に両親を亡くし、兄が学業をあきらめ、残された妹の面倒をみる。

その慈しんで来た妹が結婚することになった。

兄の心情がこと細やかに描写され、読む者のこころを捉える。

 

単純で何でもすぐに信じ、感情移入する性質のわたしは

すっかりファンになり、何回かそのブログを訪問した。

泣かせる話題に事欠かないのである。

 

コメントにも正直に、「涙なくしては読めないです」と記した。

他の何人かも似たようなことを書いていた。

ところが数回訪れているうちに違和感が生じてきた。

このブログは本人が書いていないのでは?という直感のようなものだ。

 

中学を出て働きだした作者が、妹が結婚して感無量になっていたはずなのに

内容の展開はまったく別なところへと飛び、一貫性がない。

 

コメントへの返信も「他のページもみてください」だけで

肉声にせまる言葉はなにもない。

同意したり、ブログの背景を説明したり、苦労話を

披露することで訪問者との距離が近くなるのものだが一切、ない。

 

本人のエッセイのつもりで読んでいただけにがっかりした。

感動する話は探せば、著書や映画も含めどこにでもある。

本人がそのことを自ブログで紹介したいのであれば、それもいい。

しかし自らの「思い」が入っていなければ、引いてしまう。

引用やご自身の「創作」ならば、そのことも明記したほうがいい。

 

人には百人百様の人生があり、ドラマがある。

そのひとだけにしか書けないことがあるはずだ。

その内面の吐露が読者の気持ちを惹きつける。

 

どこからか、ぽんと持ってきてそれで終わり!は、やっぱりいただけない。

 

それなりの年齢に達した者の目はごまかせない。

不遜に感じるそのブログに再訪することはないが

案外このようなことは、どこにでもあるのかも知れない。

 

世界を揺るがす問題ではなく、瑣末なことだが

小さな偽装が、重大事に発展していくこともあり人間の愚かさを憂えている。