駅のホームで電車を待っていると、向かい側のホームに、
制服を着た車掌らしきひとが線路に飛び降り、
何かを探しているのが目に付いた。
人が少ないので行動が手に取るようにわかる。
危ないなぁ・・・
どうしたのだろうかと、様子を伺っていると
何やら、探し物はあったらしく、ひょいとホームの上に
上がると、近くにいたのっぽの人に渡している。
のっぽの人は、髪も長くスリムなので、女性かと思っていたら男性だった。
彼は、恐縮するように頭を下げると、車掌から何かを手渡され、
何事もなかったかのように、歩きながら
下をむいて何かに熱中するように、ホームを歩いていた。
そして居合わせた電車に乗ると、制服を着た電鉄会社の男性も、同じ
電車の運転室に入って行った。
なんと、急行待ちの運転士さんだったのだ。
ホームに常駐する車掌も少なく、運転士が降りて
ことの解決を図ったのだろうが、大変だなぁと感じ、
また、なんと迷惑な話だろうと、怒りすら覚えた。
そう、車掌さんが線路に降りて探していたものは、スマホだったのだ。
のっぽさんが、ホームぎりぎりのところで操作していて、落としたもののようだ。
いまや、ながらスマホが蔓延し、幾多のひとが命を落としていることか。
幸い事故に遭わずに済んだけれど、一歩間違えば大事故になりかねない。
このような危機意識のない、のんべんだらりとした人間が
どんどん増えている感がある。
ながらスマホに限らず、駅のホームでの事故は後を絶たない。
先日も若い妊婦さんが電車と接触し、赤ちゃんともども命を落とされた。
気分が悪くなり、ホームに倒れこんだことによる事故のようだが
可哀そうで、無念でならない。
尊い命を犠牲にされた方のご冥福を祈るばかりだが、
もう少し白線の内側に立っていたなら・・・と残念に思う。
普通に歩いているだけで天から車が降ってきたり、突っ込まれたりの
恐ろしい時代だ。
危機意識に関しては、何度も記事にしている。
小さな油断が、重大な過失につながることを肝に銘じ
自らの命と他の危険から身を守ってほしいと願う。