8ヶ月ごろのソウスケ
わが家のチビスケ(2歳)が、ばぁばのお尻をタッチしては
「おじりぃ~おじりぃ♪」と、はやし立てる。
今は、もう飽きたのか少なくなったが
丸い顔を、さらに丸くして嬉しそうに言うのだった。
一番先に覚えた言葉のようにも思う。
「なぬっ、ばぁばさまのお尻をタッチするとは、100年早~い!」
「何ぞこの子は色情でもあるんかいな」と、本気で心配したものである。
さにあらず。
テレビの影響だと気がついたのは最近のことだ。
NHKBS2で「お尻かじり虫」という幼児番組がある。
子ども向けだから、他愛のない内容なのだが、そのなかで
なぜか、お尻をかじらせている。
そのあたりが、2歳たちには受けるのだろう。
キャっ、キャッ、アハハハ!と笑いを誘っている。
なるほど・・・
色情でなくて、良かった。
ばぁばは、胸をなでおろす。
彼らの家に行くと、上ふたりにゲームなどでテレビを占領され
ときどき、チビスケが眉を八の字に寄せ、恨めしそうに、ばぁばに、言う。
「ジョー、おさるのジョーみるぅ~」
何?ジョー?
このあいだまで「ひつじのショーン」というのがお気に入りだった。
今度は、お猿さんかいな・・・
ああ~ややこしい。
よく知らなかったのだが「お猿のジョー」という番組が好きで
録画してあるようだ。
ママが不在で、たまに泣きべそをかくようになると
「お猿のジョー」で、気分をはぐらかしてやる。
アンパンマンも、とっくに卒業している。
お猿のジョーが出て、音楽が流れるや、チビスケは興奮し、喜び、
一緒に歌い、からだでリズムを取る。
お猿のジョーは、話すことはできない。
ナレーションだけで、物語が流れる。
優しい同居人のおじさんとジョーが繰り広げる日常だが
おじさんに時々課題を与えられ、困ることがある。
それでも人間からみると簡単な課題を、
一生懸命、頭をひねり、見事にやってのける。
そして、おじさんやまわりの人たちに褒められ、喜ばれる。
それが嬉しい。
ジョーは賢いお猿さんだ。
その成功していく過程がチビの心を捉えるのだろう。
共感するのだろうか。
同じように、飛び跳ねて手をたたき、称賛するかのように喜んでいる。
まったく、幼いチビの頭のなかは、どうなっているのだろう。
ばぁばは、反応しているチビを見ているほうがよほど、おもしろい。
2歳児でもこのように物語を理解し、感動し、それを伝えるのだから
大したものだ・・・・
目じりを一層下げ、ますますバカになる。
2歳のソウスケが、時おり発する「はっはぁ~♪」という言葉も納得できた。
お猿のジョーが、得意満々面で、発しているのだ。
はっはぁ~~~♪