「特定健康診査」とやらの通知が市から来ている。
無料、もしくは500円ほどの追加で、肺がんなどの
基本的な検診も受けられると、ある。
集団検診の是非について、わたしは懐疑的である。
熱心に受診したいとは思わない変わり者だ。
数値を鵜呑みにするな!とか、集団検診は医療機関の金儲けの
具だ、との意見もあったりして、ますます行く気持ちが失せる。
受けるかどうか迷ったが、行くことにした。
2年ぶりである。
年を重ねると諸々知らないうちに、からだの中に異変が生じていないとも限らない。
重い腰をあげた。
どの医療機関を選んでもいいらしい。
わが家の敷地内にある診療所が、混んでなくていいかも知れないと
思ったが以前と同じ、総合病院を選ぶことにした。
なぜなら、血液検査などの検査機関を持っていないからだ。
外注しているとすれば、コストもあり検査機関の解析にも
疑義が生じる恐れあり、だと思える。
そんなわけで、近くに出来た総合病院の「ドック外来」に行った。
複合施設モールに新しく併設された、ドックに特化された医療機関である。
普通の病院のように患者は、いない。
洒落たホテルのように完備された快適空間だ。
約束の9時に行くと、もうたくさんの人が検査着に着替えて
めいめい、リビングのような部屋で待機している。
早っ!
「いつもこんなに多いんですか!」
圧倒され、受付で思わず聞いてしまった。
「すぐに引きますから.」
ニコニコと答えてくれたが、やはり多い。
待つだけでも疲れそうだ・・・。
近くの小さな医院にすれば良かったかなとの思いがよぎる。
「400番様~」
名前ではなく番号で呼ばれ、それぞれの検査室に、うやうやしく案内される。
完全に分業されている。
看護師さんは専門的なことより、患者の誘導が主な仕事かと
思えるほど、一人ひとりについてくれ、親切だ。
そのうち、コストダウンで外国人の派遣に仕事を奪われるのではないか?
ヘンなところで、彼女たちの行く末を案じてしまう。
行ったり来たり、戻ったりを繰り返し検診は終了した。
人間ドック以外なら、やはり小さな医院のほうがラクな気もする。
なんだか、くたびれた・・・。
それにしても内診で、体重減を指摘されたことが気にかかる。
体重の減少は隠された病の兆候かも知れないというのだ。
ムムム。
ちゃんと食べているのになぁ・・・
量が少ないのだろうか。
どれだけがんばっても必要以上に欲しくないのだからどうしようもない。
待合室で読んでいた健康本のなかに、「やせすぎ」は
骨粗鬆症のリスクあり、と書いてあり、また心配になった。
骨密度はいまのところ、標準内で収まっているが
実母が痩せておりその 骨粗鬆症を罹患していたから
よけい気になる。
遺伝的体質もあるらしい。
朝食抜きで行ったから終了した11時過ぎにはお腹がぺこぺこ。
ドックの人は食事券を渡されていたが、こちらはナシ。
飲食店に寄ろうかと思ったが食指をそそるほどのモノがない。
仕方がないから帰宅して昨夜のおでんを温めた。
買ってきた握り寿司も、口にほおり込み、ガッツリ食べた。
集団検診は体力勝負でもある^^