楽器の番付とやら。
松の内もすでに終わり、時の流れは速い。
毎年師走に入ると街はクリスマス一色になり、26日には繁華街はたちまち迎春ムードに一変する。西欧ではクリスマスは12月24日から始まり1月6日の公現祭・
神現祭(キリストの洗礼祭)に終わる。
歳末には、クラッシク音楽界もがぜん賑やかになる。特に日本独特の行事で風物詩になっている、第九演奏会がある。第九とは、いまでは子供も知っている『交響曲第九番』(ベートーヴェン作曲)であり、第四楽章のシラーの歓喜の詩が独唱と合唱で歌われるもので、ブログの読者はご存知のもの。
日本では12月だけで、50回以上のプロオケの演奏会が行われているのではなかろうか。
うんちく語りの知人によると、オケの団員には賞与などの支給がなかった戦後に、集客力があり臨時収入がのぞめるこの演奏会を知恵者があみだしたとのこと。いわば経営者でもある開業医にとって風邪の流行が、臨時収入の好機になるのと同様なのだろう。
日本のこの第九演奏会に加え、世界各地で大晦日に行われるジルベスター・コンサートや、新年になるとウイン―・フィルハーモニー交響楽団によるニューイヤー・コンサートが1月1日放映される。また
NHKは、1月3日には、ニューイヤー・オペラ・コンサーを放映するので、クラシック・ファンは願ってもない音楽三昧の日々となる。
さて、麗しく奏でる音楽の世界を離れると、平等を国是とする米国社会は厳しい格差社会化が進捗中である。かつては高い教育を受ければそれに相応しい職に就けてそれなりの収入を得られたが、現在では大学の授業料ローンさえ返済することがままならなくなっていると、新聞は伝えている。
米国の猿まねを好む教授あがりの竹中大臣とやらの主導で日本でも労基法が改悪されたため、非正規雇用者が続出することになり、一億総中流社会から総格差社会になってきた。妬(ねた)みで書くのではないが、富裕層という言葉が聞かれるようになってから、なぜか気分が滅入ってくなる。
もっとも人間社会は良きに付け悪しきに付け原始から階級が存在している。これは前書きの音楽(楽器)の世界にもあると、クラシック狂の友人は語る。面白い説なので
披露したい。
基本的に高音を発する楽器が低音を発する楽器の上位にある。これは精通する難易度に依るからである。ヴァオリンが最上位でアコーディオンが最下位。
オーケストラ(通称オケ)には部門別のランクがあり、上から挙げると、弦楽器、木管楽器、金管楽器、打楽器となる。なお鍵盤楽器類=ピアノなどはオケには含まれない。
更に各部門にも順位があるのだ。
弦楽器
ヴァオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスという。ヴィオラ・ダ・ガンバは通常使用されない古楽器だが、趣味で奏でる人は、上流人と解釈される。
木管楽器(材質に関係なく奏者の唇の振動に依らない方法で発音する笛類)
フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴット、サクソフォン。
金管楽器(管体がブラス=真鍮製で、奏者の唇の振動に依り発音するラッパ類)
ホルン、ドランペット、トロンボーン、チューバ。
打楽器
ティンパニ、マリンバ、パーカッション。(トライアングル、タムタム銅鑼、チャイムなどもあるが、専門奏者はいない)
オケに属さない鍵盤楽器
また楽器が弾かれる場所での社会的地位もあるとか。
この世の中には洋の東西を問わず人は、古きものへの崇拝の念を懐いている。
音楽への情操的希求に加え、この崇拝の念が、オペラ(クラシック音楽)やクラシック・バレーを尊ぶ要因となっているようである。
でもそこも人間社会なので楽器の盤付表があったのだが、笑い話と解釈して頂きたい。
ちなみにこちらは楽器とは、とんと縁がないが
身近なところでは、ピアノが一番好きだ。