「珍事件」満載の笑えるオフ会

まったく、わがサークルのオフ会ときたら
どうしてこうも「付録」がつくのだろう。
真剣に悩む。
これはひとえにリーダーの資質によるものか。
お天道さまを仰ぎ、まっとうに生きてきたわたしには謎だ。



今回は、ブルさん率いる有名な『温泉倶楽部』とのコラボである。
「淑女の集まり」と「ユーメイ温泉倶楽部」との
合同オフは初めての試みだ。
ハイカラな横浜の地にふさわしい、とも思う。
あちらの統領さんも、ずいぶん前から楽しみにしていたようだし。


締め切りが迫っても昼の部の温泉行きは、人が集まらず急きょ中止、
夜の部の「ナイトクルーズ」のみと相成った。
それでも豪華客船でのロマンティックなオフ会とあれば
何の不足があろうか。


夏の夜空を焦がす豪華な花火が打ち上げられ
食事は中華バイキングと洒落ている。
横浜と言えば、やっぱり中華だ。


参加者は、古参のBさん、Oさん、Tさん、わたし。
初参加は、男性では三浦友和で名を成したGさん
古城を彷彿とさせる素敵なネーミングのSさん
アメリカの女優・グラマーな女性を連想させる名前のKさんであるが
華奢なスタイルは乙女のようだ。
Bさんは「娘と違わないや〜♪」と、すっかり舞い上がり
気分を良くしている。


2人のサムライと5人の淑女は、意気揚々と夜の港へと繰り出した。
陽はまだ高い。
暮れなずむ夕日を背に、汗を噴きふき、長い桟橋まで歩く。
夕日はいいけれど駅から遠い。



「こんな夜は、お忍びで来たいなぁ」
誰かが言った。
確かにロマンティックな夜は、初老に近いシニアでも
一対の男女がいいに決まっている。
けれどわたしたちは、れっきとした淑女と紳士の集まりであるから
今日は、そんなことには頓着しない。


静かに素敵なナイトクルーズは始まった。
大きな船を見上げワクワク気分である。




ようやく船に入り、室に案内されると
丸い窓からは、ポン、ポン、パーンと今にも
落ちてきそうな花火の連発である。
儚い色彩の宴にしばし、おしゃべりも忘れ、見とれていた。


テーブルにはビールなどが首尾よく並んでいる。
「おかしいなぁ、飲み物は入っていないんだけどなぁ」
幹事役のブルさんが首をひねる。
ウェイターに訊くと「飲み物込みですよ〜」とにっこり。


「へぇ、いつからサービスになったのだろう?」
半信半疑ながら、それでも喉が渇いているので遠慮なく
コップに注ぎ、カンパイをした。


飲み干したところで、なんとなく船内がざわざわして落ち着かない、と
みんなが感じていた。
おかしくない?


しばらくすると何やら演説が始まった。
どこぞのエライさんのゴアイサツが入れ替わり、延々と続く。
聞きたくもない演説に耳を傾け、拍手までした。


「招待旅行じゃあるまいし、なんでそんな演説など聞かなあかんの?」
手を叩きながら腑に落ちない。
「やっぱりおかしいよね!!」


またブルさんが、ウエイトレスを捕まえて訊ねる。
係の人が顔色を変えて、慌てて席を移動させた。


どうやら、よその団体に紛れ込んでいたようなのだ。
いくら珍事件が多い「おしゃれさろん」でも
こんなことは初めての経験だ。


メンバーはそれぞれのテーブル席で和気あいあい。
自己紹介はあったか、なかったか?記憶にない


バイキングだから取りに行かねばならぬ。
おしゃべりも楽しい、忙しい。
ああ〜忙しいけれどおいしい。


処変われば・・・って言うけれど
メンバーが変わると意外な話にも遭遇するものだ。
わたしたち年寄り勢は、若いKさんの話す小説のような
話に惹きこまれ、悪いけれど笑い転げ、あるいは膝を打ち、
時代を感じ、考え方の相違もたっぷり味わった。


胃袋も満たされ、おしゃべりで口もだるくなるころに
船は桟橋につき、皆との別れが来た。
三浦友和」と「洋城のお姫さま」と
ゆっくり話せなかったことが、なごり惜しい。


毎回オフ会では予期しないハプニングがあるけれど
それはそれでまた愛嬌である。
顛末はBさんや他の方のブログでお楽しみを!


一番の目的はメンバー間の交流にある。
それぞれが楽しみ、これからの親交の起点になれば良いと思っている。
そういう意味でも「オフ会」の果たす役割は大きいのではないか。


男性を交えた初めてのサークルのコラボは、
穏やかに、そして慌ただしく幕を閉じたのだった。
ご多忙ななか参集いただき、ありがとうございます。