最近の日本人の歯ってきれいだなぁと思う。
特に若い世代の歯並びや白さは卓越しているように感じる。
アメリカなどでは歯並びなどで就活の可否が言われ、一生の生活を
揺るがすと言うから歯を日本人以上に大事にしている所以である。
見せるようにしているのをみると、よほど歯に自信が
あるのだろうなぁと思える。
野球選手なども日に焼けた顔に白い歯がまぶしい。
いつからこんなに歯を大事にするようになったのだろう。
歯が整っていると、ひとつのステイタスのようにも感じ
そのひとの生き方まで見えてきそうだ。
一方で芸能人ではない高齢者がサプリメントなどのCMで
よくテレビに顔を出すようになると、つい「口のなか」が気になり、
「歯」ばかりをみてしまう。
でも何となく口よりも、歯が大きいようにも感じ
ひょっとして自分の歯ではないのでは?とよけいな詮索をする。
義歯や差し歯や、いま流行りのインプラントなどで
歯をきれいにみせる術がひと昔より多くなったようにも感じる。
きれいさもさることながら、きちんとモノを噛む能力が衰えると
認知症などにもなりかねないから一大事である。
わたし自身もシニア世代に突入し歯の大切さを痛感しているひとりである。
退職した数年前に思いきって「前歯数本」を虫歯でもないのに
並びをよくするために「差し歯」にした口である。
自分の歯に人工の歯を合体させるアレだ。
まるで魔法使いのおばあさんのようなギザギザ歯をみて仰天した。
健康な歯をここまでしなくともよかったのではないか?
ちらりと後悔の念が走ったのを覚えている。
また下の歯とのかみ合わせも良くないと感じていたから治療後はそれなりに、
発音以外はさほどの支障もなく快適にモノを噛んでいる。
その人工の差し歯と自分の歯との境目が平らではなく
歯ブラシが届きにくく、歯磨きが充分ではなくなっていた。
鷹揚でいい加減なわたしは、磨き残しをして数年・・・
慌てて歯医者にかけこんだ。
歯ぐきが、少し腫れていたようなのだ。
案の定、歯磨きの仕方が悪かったらしく
「磨き方」や歯ブラシの当て方を徹底して教えてもらい、
ついでに歯石を取ってもらうと口の中がさっぱりして気持ちがいい。
動物園のカバが大きく口を開けて気持ちよさそうにしている
あの虫歯予防の日のキャンペーン映像とよく似ている。
「いま、虫歯より、歯ぐきが大事です。
歯周病になると知らないあいだに歯がころっと抜けてしまいますよ!」
しっかり歯磨きしましょうと小学生に言うように諭された。
なるほど、歯磨きも侮れない。
きれいで丈夫な歯は、幾つになっても憧れる。
70代、80代になってもバリバリ元気よく
食べられるよう大事にしなくては・・・。
歯が気になるお年頃なのである。