料理の記事をブログなどで紹介するとき、読者が「食べたい!」と
思ってくれたら成功ですよ、と吾喰楽さんが言ってくれた。
彼は独り暮らしだが毎日、自分で献立を考え、作り、そして
美酒とともに「吾喰楽の食卓」で、披歴されている。
まるで日経新聞のコラム、小泉武夫の「“食あれば楽あり」のようで
いかにもおいしそうなのだ。
食べてみたい!と思う。
女のわたしでさえ、舌を巻くほどまめに作っておられる。
鬼籍の奥さまも、さぞ安心しておられるに違いない。
「うわぁ~観たいないぁ~~」って思ったら成功なのだろう。
「ありがとう浜村淳です」だ。
毎日放送だから近畿圏だけなのだろうか?
最近はネットの普及で海外でも聴いています、という聴取者の声が
あるぐらいだから、きっと広範囲に人気を博していると想像する。
40年続いている長寿番組らしい。
時事や社会情勢などを新聞や週刊誌をもとに詳しく話してくれる。
政治のこともわかりやすい。
わたしは、ときに朝食をいただきながら、片づけものをしながら耳を傾ける。
芸能情報なども、ミーハーなわたしにはおもしろい。
懐かしい歌謡曲とともに披露してくれ、涙を誘う。
投稿者は大正生まれや昭和ひと桁世代や、団塊真っただ中の
中高年であったりするが、そのどれもが一生懸命に生きてきた
己の過去と現在をないまぜにして見事な文章で綴っている。
ラジオで聴かせるために脚色もあるかも知れないが
じわ~っと胸に迫り、大げさに言うと万感の思いが募る。
また、パーソナリティである浜村氏の人間性が現れるのだろう。
情感たっぷりで、作者の生き方が目に浮かび
毎回、作文にも朗読にも感服している。
解説がうまい。
映画館へ行きたいと思う。
懐かしさとともに、観たい気持ちが湧いてくる。
やはり極めつけは、土曜日にある旬の映画の紹介か。
上映間近な映画を、多少ネタばれもあるけれど、背景に
挿入曲をまじえて話されると、いっそう気持ちが動く。
午前中だから、そのために外出も午後にしているほどだ。
先日観た「大統領の執事の涙」や「エバァの告白」も
映画紹介で心を動かされたもののひとつだ。
新聞や広告での映画案内も、目に留まり役に立つが
何と言っても浜村淳さんの饒舌で語られると
実際の評価などより数段、映画がよく感じられる。
一方で、劇場に足を運び観たけれど、いまひとつだった・・・
というのも、もちろんある。
でも臨場感あふれる彼の解説は、映画ファンのこころをそそる。
映画を観たい!と感じさせる。
それらは伝える側の真摯なこだわりがあってこそ!と思える。
歳を経ると目も舌もそして、耳も肥えてくる・・・