夫の月命日の前日、息子夫婦と娘一家がやってきて、ささやかな偲ぶ会をやった。
二人の兄・妹家族は車で30分ほどの処に住まいしていても
年に数回しか会うことはない。
達者でいれば、頻繁に会わなくてけっこうだ。
いそいそと子どもの来訪を待ち、好物を作り、もてなすのも親子のコミュニケとして
悪くはないが、だんだん億劫さも出てきている。
親子でも疲れるようになってきた。
一族郎党、集まって寝食するのは、飽きるほどムカシやったから
もういいや・・という気分。
不思議そうにみては「孫ってそんなに可愛いか?」と息子。
この話は、以前にも触れた。
目を細めて遊んでやっている「母親」に意外な気がするのだろう。
彼らの成長期には、仕事ばっかりしていたからなぁ・・・
2歳のチビスケをみて息子が、娘に聞いている。
「まだよ、いまトレーニング中!パンツを嫌がってるわぁ~」
ばぁばが答えると「ふたりで見ているんやなぁ~」とニコニコ顔で、息子。
「おかーさんは、なーんもせぇへん!」と、娘がきっぱり!
「え?・・・そりゃぁ確かにそうだけど・・・」
娘が言うように、ばぁばは傍にいるだけ!
出かける直前にも、たっぷりウ○チをしていようものなら
「はいっ、ママにきれい、きれいしてもらい~~」さっさと、母親に委ねる。
「おかぁさん、洗いものはほっといてねぇ、帰ってからやるから!」
と、言われて甘えている。
散らかった部屋も、以前は片づけたりしていたが、しない。
なぜか?
しんどいのだ・・・
ママが産前・産後ならば、世話を焼く。
今は元気いっぱいでその必要もない。
食事も上げ膳・据え膳で、お総菜をタッパーに入れてもらい喜んで帰る。
すっかり親と子が逆転しているような感じだ。
『老いては子に従え』は、こういうときに使うものだ^^
「いやぁ、わが家といっしょ!」
「わたしも、もう手伝わへんわぁ~しんどいもん!」
やっぱり、そうよね。
親はいつまでたっても我が子可愛さで、何でもしてあげようと
思うけれど、親のほうが体力使い果たし、疲れる。
録画したマンガを一緒に見る。
ご飯のあとなのに、ジュースを飲んだり、たまにおやつを引っ張り出したり。
いつのまにか2歳が、ばぁばの顔のあたりに寄りかかっている。
柔らかい髪が猫の毛みたいにフワフワと鼻にかかり、くすぐったい。
5歳は、ばぁばのお腹のうえにドカッと寄りかかり
ほどよい重さの漬け物石みたいで、心地よい。
そして一番うえの兄貴7歳は、ばぁばの足を膝枕にして寝そべっている。
みんな、寄生虫のようにばぁばのからだにへばりついている格好だ。
まったく、甘え上手といいか、ズボラというか・・・
まっ、いいか。
いつもいつも背筋を正してばかりは、疲れる。
(いつもぐうたらなんだけど・・・)
オニの居ぬ間に、何とか・・・だ。
「しっかり羽を伸ばそう~~~♪」
ああ~、でも早くお風呂に入れて歯磨きをさせねは・・・
このミッションだけは侮れない。