童謡・唱歌が好きで聴いている。
透き通ったハーモニーに心底、癒され、静かに聴いていると
優しい気持ちになれるから不思議だ。
久しぶりに彼女たちのCDを引っ張り出した。
挿入曲100曲、すべてが懐かしく胸に迫る。
いま特に胸に響くのは、Disc3の中の
☆野ばら
☆旅愁
☆追憶
☆冬の星座
何回、聴いても飽きない。
先日、チビたち(孫)が来ているとき、珍しくこのCDをかけてやった。
「どらえもんや、アンパンマンがいい~」と不足を言う8歳や
5歳と違って、2歳は、ニコニコと耳を傾けている。
♪ 結んでひらいて 手を打って ♪
その手を うえにぃ♪
一緒に口ずさんだり、身ぶり手ぶりで喜んでいる。
まったく、ママも、たまにはこのような情緒的な歌を
チビたちに聴かせてやったらいいのになとど思いながら、
手なづけている処である。
ばぁばも忙しい^^
それにしても、衝撃的な記事を読んだ。
昨日の読売の朝刊である。
「夫の父精子提供子118人」という見出しで、
体外受精79組で誕生、と、ある。
118人の子どもを出産したと、長野県に住む医師が発表している。
日本産科婦人科学会は、会告(指針)で体外受精は夫婦間に限って
親子関係が複雑になることが問題になるからだ、としている。
一方では、生殖医療の法制化について検討した厚生労働省の審議会は
2003年、非配偶者間体外受精を容認する報告書をまとめた。
ただし、精子の提供者は「匿名の第三者」とし、日本産科学会と同様に
人間関係が複雑になるとの理由により「兄弟姉妹」からの提供は
当面、認めないとした、という。
冒頭の医師は・・・
「身内からの提供を望む夫婦は少ない。カウンセリングを重ねて
慎重に行っている。提供者に血のつながりがあったほうが良好な
家族関係を築き安く、出自が明確になるという面もある」としている。
法の隙間を縫うて生まれてきた子どもたち。
望む親にすれば、熟慮のうえの選択と決断だったろう。
我が子を抱きたい気持ちは理解できる。
しかし・・・
本当に医師が言うように良好な家族関係が築けるのだろうか。
生まれた子は、精子の提供を受けた祖父の孫になるのだが
DNA上は、父と子になる。
そして、育ての親、父親とは、兄弟にもなる。
夫のDNAを継いだ孫を抱くとき、祖母の心中はどうなのだろう。
心底、可愛いと思えるだろうか?
子どもが大きくなったとき、その事実をどう伝えるるのだろう。
そして、子どもであり兄弟であり、孫であり、親である
まわりの大人たちの感情は、穏やかだろうか。
人ごとではあるが、人間の神秘的な営みや尊厳を
そこまで犯していいものだろうかと危惧する。
童謡や唱歌を聴いて、心が澄んでいき、そして小さいチビたちを
相手にしながら、人間の生の功罪について考えた。
今は、生まれた子たちが、どうかしあわせに一生を終えて欲しいと
願うばかりである。