児童擁護施設の子の進学率が21%

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という、昨日のY紙の記事を読んで、少し釈然としないものを感じた。

 

虐待や経済的理由などで家庭で暮らせず、児童擁護施設で育った

子どもたちの大学などへの進学率が21%超にとどまり、高校卒業者全体の

約8割と比べて低いことがNPOの調査で明らかになった。

 

入所していた高校生が施設を退所したあとの進路は就職が70%で

もっとも多く、大学などへの進学は21%、無職などを含め

進学率は全国平均の3/1にも満たないという。

その理由として退所後の生活費や学費に経済的な支えがなく

進学をあきらめるケースが多いからだという。

 

そのことからNPO法人の代表は、「進学にしろ、就職にしろ、本人が

希望する進路を選べていない」ことが原因とし

子どもたちが将来の夢を描けるよう、周囲の大人たちが

早い段階から提供していく必要がある、と結んでいる。

 

確かに虐待などで養護施設で育った子どもたちへの精神的支援は大切だし

大学の進学率が低いことや中退が多いことも周囲に親や適切な

援助者がいないことも一因しており、うなづける。

周囲ができうる限りの支援ができたらとも、思う。

 

しかし・・・大学への進学ってそんなに大事なのだろうか。

本人に甘えがあるというのは言い過ぎだろうか。

 

本当に学びたいと思えば一度社会に出て資金を貯めて

入る、ということもできるし、入学してから意味を見出せなければ

無理に行く必要もないように思える。

他と同じである必要はない。

 

アメリカは子どもが18歳を過ぎると親は、教育資金などは出さない。

軍隊へ入って資金を稼ぐか、学資ローンを借りて学び卒業後に返済する。

しかし、いまや大学の事務局自体が生徒に国の低金利のローンを進めないで

(大手の会社の圧力とキックバックがあるからだが)

高い金利の巨大組織になったローンを進めている。

卒業してから高金利にあえぎ貧困の一途をたどっているケースも

後を絶たない、と「貧困大国アメリカ」の著者、堤未果は記している。

 

また、ドイツは大学の資金はタダだそうだが、それでも

全員がいくわけでなく、本当に学びたいひとだけが行っているようである。

 

そのような意味からでも本当に学びたいと思えば

日本は大きな搾取をされるようなこともなく安心な選択肢もある。

学業を続ける、学ぶことは、本人の生き方と気骨次第とも言える。