匂いの正体


蒸した昨日とは打って変わって、さわやかな朝である。
近くの川面から冷たい風が吹きぬけ、10階のわが家は涼しい。
夏でも湿気以外はエアコンを必要としない住環境であるから有難い。


洗濯物を干しベランダで草花の手入れをしていると
風に乗って「おしっこの匂い」がプーンと漂ってきた。
まさか?匂いの正体はこれ?


先日来、芳香剤のいやな匂いに悩まされていることを
過日のブログで書いた。


このブログを読んだ自称宿六ならぬ「宿八」さんが
「言わなかったけれどベランダで匂いがするのは感じていた」と
電話で言ってきた。
宿ハチさんは週末をこちらで過ごす。
「小便の匂いじゃないのか?」とそのとき言われたけれど
わたしには芳香剤の匂いが不快に感じられ、気がつかなった。

このきつい匂いがどこからやってくるのか
わからなかったけれど、やっとわかった!
お隣の家がベランダのわが家との堺目あたりに
ゴミ箱を置きそのなかに「紙おむつ」を
入れているのではないか、ということである。


陽に当たると蒸されて、匂いが増すことは想像できる。
紙おむつの匂い消しに、例の消臭剤芳香剤
使っているのではないかと思える。
そういえば、パタン、パタンと一日のうち頻繁に
ダストボックスを開け閉めする音が聞こえる。


1歳数ヶ月の幼児のところにふたり目の赤ちゃんが最近、生まれた。
よく泣いているので「良かったら赤ちゃんを見ますよー」と
声をかけたばかりである。


隣の奥さんは20代ぐらいである。
声をかけた翌日に「嬉しかったです!」とわが家に挨拶に来てくれ
コミュニケーションはうまくいっていると思っている。


しかしその匂いに納得したけれど、さてどうしたものか・・・。
「管理センターにいわなきゃぁ、ダメだ」
「俺が注意してやる!」
息巻いて宿ハチさんが言ってくれるが
お隣同士わたしは、あまり波風を立てたくない。


そう思ってはいてもこの芳香剤や、おしっこの匂いは我慢できそうもない。
娘のところの孫も隣の家の上の幼児と似たような月齢である。
まだオムツが離せない。
訊くとオムツはトイレの中にボックスを置き、
ごみの日に出している、と言う。
「ベランダになんか出したら匂うからそれはルール違反よ!」
「管理センターに言ったら?」という。


まったく、快適に過ごしていても悩みは出てくるものだ。
いずれ何かの対処をしないと、わが身が持たない。


幼児虐待につながってはいけない、と優しい声をかけたばかりの
家に今度は苦情を?・・・
ううむ、どうしたものか。



ゆり グラチナ