朝ごはんを食べよう

現在、日本の食料自給率が40%しかないのは何故なのか。
いつから日本の食料自給率は、こんなに低くなったのか。
ある資料をもとに食料自給率について考えてみた。


40〜50年前までは、それなりの自給率があり
1965年の自給率は、およそ70%、輸入食料は30%ほどしか
なかったという。
それが半世紀で「輸入大国・日本」になってしまった。
食生活の変化や農政の問題など要因は、さまざまある。


食生活の変化で何が起こった?

ご飯よりパン、焼き魚より肉のソテー。
こんな食生活の洋風化が、食料自給率の低下につながったといわれている。
例えば、パンの原料となる小麦の自給率はわずか14%、ご飯食より
パン食が増えれば増えるほど、外国から小麦の輸入が増加し
ご飯の消費が減り、食料自給率が低下することになる。


もうひとつ見逃せない問題として、
「朝ごはんを食べない人の増加が、食料自給率にも影響を及ぼしている」と
言う点である。
現在、朝食を摂らない人が1700万人もいるそうだ。
昔は、ご飯とお味噌汁の朝食が日本の一般的な食卓風景だったが
いまそうしたことが、少なくっていて、そうなると自給率は下がる。


「食べ残しが」が輸入を増やしている?


日本は食料自給率が少ないにもかかわらず、食品の何割かを
食べずに捨てている。
農林水産省のデータによると、国内では年間9100万トンの
食料が使われているが、そのうち約1900万トンが
食品廃棄物として排出されている。
しかもこの中の約500〜900万トンは
「まだ食べられのるに捨てられている」のだそうだ。


近畿農政局によると
「こうした食品のロスをなくせば、必要以上の食料輸入量が抑えられ
結果的に自給率が上がることになる」という。


世界には、食料がなくて飢えに苦しんでいる人が10億人いることを
考えるとロスはできるだけなくしたいものである。
メーカーや小売業の協力も不可欠だが買い過ぎや作り過ぎによる
廃棄をしないようすることも、わたしたち消費者の出来ることかもしれない。


それには、買いだめをして消費期限切れの食品を出さないことだといえる。


「賞味期限」と「消費期限」の違いについて・・・

「賞味期限が切れたから、この食品は食べられない」と
思っていないだろうか。
賞味期限とは、おいしく食べられる期間のこと。
賞味期限が切れても、すぐに食べられなくなるわけではない。
また消費期限は、期限が過ぎたら食べないほうがよいもの。
傷みやすい生鮮食品などによく表示されているようだ。
いずれも消費者が食品を食べるときの目安とされている。


そして旬のもの、地場産の食品を食べよう。

日本の気候のなかで育った旬野菜、地産地消の食べ物は
味もいいし、生産や輸送にかかるエネルギーも少なくてすむ。
安価な外国産と比べると少し値段は高いかも知れないが
ひとり一人が地元で採れる食材を選ぶことで
地域の農業を応援することになり自給率アップにつながる、と
結んでいる。


毎朝、パン食のわたしにはご飯食は、耳が痛い。
レストランのバイキングなどでも大盛にした皿を
残しているひとをよく見かけるけれど
こうしたことは、わたしはしていない。
冷蔵庫の隅に忘れてしまっている食材は時々あり、
つい廃棄してしまうがそのことは反省している。

人間の五感を駆使して廃棄を減らそう。


ささやかな食に対する自覚の一歩が
日本の食糧自給率アップにつながると思うと
あだやおろそかには、できない。