夏の終わりに、定番のように出かけているところがある。
「六甲山」である。
山頂にある「六甲山ホテル」を常宿としていて
深い森に囲まれた緑の匂いにすっかり魅了されている。
ヒグラシが鳴き、かすかに秋色を見せるこの時期に訪れると
一気に季節のうつろいを思う。
六甲山ホテルから眺める夜景は、毎回、深い感慨がある。
ホテルのダイニングから見下ろす暗闇から、眼下に神戸の街が浮かび上がり
赤やオレンジや白やルビーのようなその色彩に思わずため息が出る。
どんな高価な宝石もかなわないのではないかと思うほど
その光が織り成すショーに見入ってしまう。
福岡ドームの隣にある「シーホークホテル&リゾート」は、数年前に訪れ
博多湾からその界隈を眺めると、その夜景もずいぶん素晴らしく
印象に残ったがこちらは、緑の匂いと山と海がセットに
なっていることでなおさら、愛着を感じる。
わが家からは、電車でおよそ2時間弱。
大阪の都心からはわずか、50分ほどで都会の喧騒を離れ
たっぷり静寂な夜を楽しむことができる。
昨夜は、秋の虫が素敵な合奏を奏でてくれた。
なかなかの穴場である。
朝、明けきらない山を朝日がエキゾティックな
雰囲気を醸し出す。
ホテルの旧館のほうは木造建築で1920年代に建てられた
古い山荘ふうであるが、ロビーのアンティークな
雰囲気がたまらない。
ホテルの宣伝など決してするつもりはないが
とにかくザワザワと人が多くないのが、いい。
数日連泊して、秋の陽を背に浴び
じっくり読書にいそしみたい気にさせる。
「ホテルハーブ園」では、料理に使う食材を
育てていて、茄子やピーマン、かぼちゃ、しし唐
あらゆる野菜とハーブが艶やかに実っている。
ストロベリートマト
布引から取り寄せられた水や
牛乳のくせのない濃さが、おいしい
トマトジュースも朝のバイキングではお代わりをしたほど
コクがありうまい!!
昼間はお決まりのコースを、清楚で可愛い花に心奪われながら
「高山植物園」の散策を楽しむ。
周遊バスが普及していていつでもどこでも
気軽に利用しながら行きたい所に行けるのがうれしい。
そして、秋は油彩の筆をとったような錦秋が目にまぶしい。
こちらを訪れるときは、ウォーキングシューズをはいてくる。
いたるところに山があり鳥のさえずりを聴きながら
歩けることが魅力。
食事は神戸ワインをいただきながら・・・
一番のごちそうは、新鮮な空気と
漆黒にせまる夜景だ。
写真の整理ができたら、温泉に触れよう。