韓国ドラマの世界

地デジ放送が開始され、BSテレビ欄は
いつのまにか韓国ドラマのオンパレードである。
放送局には 奨励金の支払いがあるという噂も 聞くが
真意のほどは定かではない。


韓国の歴史ものやドラマは「陰謀と修羅場」で成り立っている
ようにも感じているが、日本の時代劇なども
殺戮などあるわけだから一概に内容の云々は できない。


総じて日本では 韓国映画やドラマに 賛否両論あり
好き嫌いが、はっきりしているようである。


わたしは、どちらとも言えない。


韓国映画「わたしの頭のなかの消しゴム」は
一番こころに残っている作品である。
若年性アルツハイマーを扱ったものだが、涙なくしては
見られない、素晴らしい作品だった。
これも日本の、ある映画のリメイク版だということも聞く。


韓国ドラマを代表する「冬のソナタ」は一世を風靡した感があり
これを機に韓国へのツアー熱が高まり、ハングル語を習う
中高年が増えたこともマスコミは伝えている。


数年前にテレビで放映された「チャングムの誓い」は
好きで、欠かさず見ていた。
時代の背景もさることながら、薬膳料理に関心があり
毎回その料理の過程を興味深く見ていたものだ。


最近はあまりテレビを見ないこともあり
韓国ドラマなどからも疎遠になっている。


そんな中、ひとつだけ例外がある。
昼食をわが家で摂るわたしは
その時間帯にテレビを見ることがある。
見てしまうと、つい続きを知りたくなる。


「風吹くよき日」だったかな・・・。
タイトルも、ろくろく覚えていない不届き者の視聴者である。


内容は、短絡的で偶然ばかりが多く単純で、さほどいいとは思えない。
韓国ドラマは、大きな声で相手を罵倒するなど
「家族の愛憎と修羅」が多いがその典型のような気もする。


狭い人物設定と背景がお粗末で、半ば呆れながら観ているのだが
それでも観ることをやめないのは、ほろりと涙を誘う場面が
多いからだろうか。


今の日本人が忘れていて、使わないような
意を突いた会話が多いような気がするのだ。
特に親子の絆の深さを重んじる韓国ならではの
情愛を見るようで、気持ちをそそる。


そこまで親は成人した子どもに干渉するか?と思うほどであるが
民族性の違いだろうと納得したりしている。
放任や無関心より、いい。


セットが多く粗末であるが、画像がハッとするほどきれいだ。
それとファッション性の高いこと・・
美男美女がそれぞれ、最新流行に身を包んでいるのも驚く。


日本の若い女性の服装はどれもカジュアルで
画一的で個性がないように感じられ
髪型もロングの茶髪が多く皆、同じに見える。

韓国のそれは、ファッショナブルで
かつて日本でも流行った「ブティック系」に似て
エレガントな服装が多く、新鮮でおしゃれに感じる。


若い俳優の演技のうまさも見逃せない。
とくに男優は徴兵を経験しているから
真剣そのものだと聞いたことがある。


それだけでも観ていて楽しい。

物語性や深みなどより「外側」を覗いている わたしは、
「韓流ファン」に怒られそうだが
そのような愉しみ方もあっていいのではないかと思ったりする。



10月桜がもう咲いています(万博公園にて)