貧乏ゆすりの薦め

貧相な感じがして、何となく白い目で見られがちな「貧乏ゆすり」。
家族や知人がしていると、つい咎めた目でみてしまう。
評判は良くない貧乏ゆすりだが、健康面では良いことが多いようだ。



日経の記事によると、女性に多い手足の冷えや、むくみの
解消に役立つほか、股関節症の治療に活用している病院もあるという。
専門家が「意識してやるように」と薦めているところが面白い。


貧乏ゆすりは、何かに集中したりイライラしたりすると
足の動きをとめている大脳の働きが抑えられるため、現れる。
あらゆる人種に見られるクセで、生まれたときから
人間に備わっているという。


効能としては、前述した手足の冷えの改善である。
貧乏ゆすりは、ふくらはぎの血管が上昇することが、
ある実験で立証され、その理由として血流の改善を挙げている。
ふくらはぎの筋肉が伸び縮みする反応で、足腰に滞りやすい血液を
ポンプのように心臓に送り返す働きがあり
そのことで全身の血行が良くなり、むくみの解消につながるのだという。


また中高年以上に多い、加齢や運動不足、肥満が原因で起こる
変形性股関節症」にも効果があるといい、ある医者は
患者にせっせと貧乏ゆすりを進めている。
クセになるほど動かすことがいいようで
手術を好まない50代の女性患者に勧めたところ、
5年後には痛みが和らぎ、関節の動きが良くなったという。


詳しいメカニズムはわかっていないが、軟骨を培養するときに
外から刺激を与えると成長しやすいという報告がある。
京大の某準教授は「貧乏ゆすりでも軟骨を再生する効果が期待できる」といい
貧乏ゆすりをしすぎて関節痛を引き起こす心配もないらしい。


運動嫌いな人や、からだを動かすことが苦手なひとに朗報かも知れない。
「貧乏ゆすり」を「健康ゆすり」と呼称を変えてもいいとある専門家。


なるほど・・・物事には両面あるものである。
ラク好みで動不足のわたしも、人知れずせっせと試みてみようかしら?と
思った次第である。