人間、やめます・・・

まったく、イヤになる。
ポカをやってしまった。
ここまでモウロクしたとは、思いたくもない。
また、わが恥をさらそう。



「○○さん、場所はこちらでいいですよねぇ」
知人からの携帯電話である。
「あれぇ???・・・」
携帯番号を確認し、聞き覚えのある声に
思わず「ぎゃぁ〜〜〜っ」と、なった。


「え?今日が約束の日だった・・・?」
愕然とした。
「忘れていた」なんて口が裂けても言えない。
「1週間、間違えてましたぁ!」と、とぼけて平身低頭。


確かにカレンダーの、ある日付に時間を書きこんでいる。
「はて?これは何だったかなぁ・・・」
深く考えないうちに当日になってしまったようである。
相手も多忙な人で、せっかく時間をやりくりしての約束である。
申し訳ないことをした。


これまで仙人のようにこもり、出かけることを控えていたわたしは、
最近になって堰が切れたように人と会っている。


予定は、手帳に相手と場所と時間とを書きこむ。
とつぜん何かのキャンセルで時間ができ
カレンダーに時間だけ、ササッと書いたものらしい。
「あちゃ〜〜〜」
こんなことは、ついぞなかった。


いよいよ、ボケたか。
それにしても60歳でのそれは、まだ早い。
落ち込んだ・・・。


先日も大きな勘違いをしたばかりである。


もっとも、これはわたしだけの責任ではないように思うのだが・・?
待ち合わせの場所に時間より早く着き、待っていると
定刻になっても、先方は現れない。


人を待たすのは嫌いだが、待つのもいやである。
「どうしたのかなぁ」と、待つこと30分以上。
わたしとしては精いっぱいの譲歩である。
相手が携帯電話を持っていないので確認のしようがない。


あきらめてその場を去ろうと
思い始めたころ、姿を見せた。


待ち合わせ場所を、相手は駅の「ホーム」と思っている。
こちらは「改札口」とばかり思いこんでいた。
それぞれ自分が正しいと信じ込んでいる。
どこで齟齬が出たのか、いまだにわからない。
わかるのは、どちらも思いこみが激しいということである。



[:
大きく時間がずれこんだのだが、長いおつきあいである。
お互い気を取り直し目的地に向かった
バツの悪いことそのうえない。


そんなことがあっての、このポカである。
まったく、人間やめたくなりました・・・。