「さつきあめ」とも言うそうである。
騒々しいゴールデンウィークが明けた週末、
久しぶりの雨は、落ち着く。
田植えの時期でもあり、米作り農家のひとに
とっては慈雨と言える恵みの雨だ。
わが家のささやかなベランダの花たちも
イキイキとしている。
昨年の母の日に娘からもらったバラと芳香のあるジャスミン
みたいな寄せ植えは、珍しく健在でたっぷりの花をつけている。
数日前に撮った写真。今は、もっとたくさんの花をつけている。
昨年からせっせと買い集めたミニバラは、
最初はよく花を咲かせ、葉っぱも青々と茂らせ、元気だったのに
「うどんこ病」とアブラムシにやられ、壊滅に近い。
まったく腹が立つし、花が元気をなくすと
こちらまで気持が萎えるのである。
りっぱに次々と花を咲かせる人をみると羨ましい。
敬愛の念さえ湧く。
あまりに葉っぱが汚いので、短くさっぱり切ってやった。
ネットで買い求めた人間に害がないという
薬剤のようなものを与え、ただいま休眠中である。
世間さまのバラは今を盛りと咲き誇っているのに
わが家のバラときたら・・・情けない。
それでも切った幹のふもとから、ちょっぴり太い幹の
新芽が出ているので、生きてはいるらしい。
花はパラパラだけれど、まだ枯れていないだけ楽しみが残る。
静かに5月の雨が、まっすぐ落ちている。
5月はわが夫を始め、義父母、両親の命日が勢ぞろい。
実母は、草花を育てるのがうまく、年中季節の花を咲かせては、
乳母車に積み、花売り娘ならぬ花売りばぁさんのように
近所のひとや、かかりつけの医者、看護婦さんたちに届けていた。
季節の野菜と一緒に、今なら真っ白いカサブランカ
マーガレット、カーネーションなどである。
いろんな人に喜ばれていたようである。
週明けの13日は夫の祥月命日だ。
息子夫婦、娘家族と、わが家で夜の膳を囲むことにした。
亡き夫の、父親の思い出話に浸ろうというわけである。
5月は薫風の季節、さわやかなれど
何となく物憂い月でもある。
昨夜から、「耳鳴り」がし出した。
なぜか・・・原因はわからない。
突然のことで、片方の耳がグワンぐわんと響き、喋る気にもならない。
高齢者の耳鳴りの話を訊いていてこれまで
他人事のように感じていたけれど
いざ、わが身に降ってみれば不快このうえない。
う~む。
しばらく様子を見よう。
昨日、娘が母の日の贈り物として
鉢植えのバラを届けてくれた。
サーモンピンクのシックな色合のバラである。
前から行きつけの園芸店で欲しいなぁと
密かに思っていたものであり
以心伝心とは、こういうことかとにんまりしている。
今日は、おとなしく部屋で絵を描こう。
雨の日は落ち着く。