驚いた。

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娘の義母さんが作ってくださったパッチワークの手提げ

 

朝から雨である。

灰色の空が少し明るくなってきた。

毎度、外に出たがる猫のように朝早くから外の景色を眺めている。

もうすぐリハビリの時間だ・・・

 

全日空機やJALが右へ左へとランプをともし、せわしなく往き来している。

空気は冷たいのかそうでないのか、わからない。

 

今日は娘が義母を伴ってくるらしい。

「雨の日の運転は怖いわぁ」

娘がいうように、こちらも同じように心配になる。

道中、何事も起こりませんように・・・と老婆心は絶えない。

 

それにしても先日、院内で行われた「クリスマスコンサート」を

聴きに行き、驚いたことがある。

 

コンサートはボランティアの女性4人で構成された素敵な会だった。

選曲もよく、夢心地で30分を堪能させていただいた。

最近はこのような催しが病院内でも企画され

患者さんに好評のようである。

生の声楽やピアノ、フルート、そしてヴァイオリンの

奏でる調べにうっとりと時を忘れたものだ。

ついひと月前に企画された医師によるクラシックも良かった。

 

一番前に陣取っていたので、どれぐらいの方が

聴きに来られているのか、振り返ってみて驚いた。

ほとんど男性ばかりなのである。

しかも60代、70代と思しき年代層ばかり。

8割ほどを占めていたのではないか。

 

女性も高齢者が多かったが男性に比して断然少ない。

子どもも、いないに等しかった。

珍しいなぁ。

 

点滴や歩行の装具をつけた高齢者が

介護者や看護師さんにつき添われて来ていた。

なぜ、これほど男性が多いのだろうかと考えてみると

やはりこれまで企業戦士としてずいぶん無理を重ねて

きた結果なのではないかと勝手に推測する。

 

生活習慣病に代表されるように、これまでの生き方が凝縮されているのだろうか。

いま肺がんが多くなっているという。

30年ほど前の戦士たちは、仕事にまい進しながら

煙草と酒には頓着していなかった。

もちろん、病の要因は個人差がありひとくくりできないが

何らかの結果とも言える。

 

膨大に膨れ上がる医療費を憂えながらも、安心して

医療を受けられる日本に住んでいることをありがたく感じた。

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