わたしの年齢層になると、介護をされている人が多い。
伴侶であったり、双方の親のどちらかを看ている。
知人のご主人が退職後10年ほどして、アルツハイマー症になった。
日々記憶が薄れていくなか、80代の妻が気丈にもひとりで
一生懸命、看ている。
いま近くの病院に入院し、毎日夫の顔を見に通っている。
そして、その合間に妻は好きな社交ダンスを習いに行っている。
その様子を見た、ご近所の心ない人は冷ややかに言うそうだ。
「ご主人が病気なのにほったらかして・・」
わたしはこのことを本人から聴き心底、怒りがこみあげた。
表面的なことだけを捉えて、好き勝手なことをいう。
夫婦のあいだで大変な憂いがあるからこそ、
一方には気分転換を図ることが大事なのに・・・
なにもわかっていないひとは、平気でこころを踏みにじることを吐く。
いま介護をされているひとに伝えたいことは・・・
介護者自身のメンタルの必要性がある!ということ。
自分の中に風穴を開け、こころとからだをすっきりさせる。
「自分がしあわせでないと周りをしあわせにできない。」
他人の目を気にしないで、好きなことに自らを投じる。
自分が一番大事!
自分を大事にすることは他を大事にすることにつながる。
優しくなれる。
介護を受ける側、介護する人それぞれに人生がある。
受ける側の肉体的、精神的苦悩は察するに余りある。
しかし介護者自身にもそれ以上のものがある。
老・病・死は避けては通れない。
齢を重ね、生の舞台からどのように降りるのか
いまの生き方が問われる。
介護をされている方は、特に自分を大切に向き合って欲しいと願う。
あとで悔いを残さないために。