梅は、バラ科サクラ属の落葉高木、またはその果実のこと。
梅には300種以上の品種があり、野梅系、紅梅系、
豊後系の3系統に分類される。
梅の実を採るのは主に豊後系である。
別名、好文木(こうぶんぼく)、春告草(はるつげぐさ)、
木の花(このはな)、初名草(はつなぐさ)、
香散見草(かざみぐさ)、風待草(かぜまちぐさ)、
匂草(においぐさ)などがある。
(ウイキペディアから)
西日本の弥生時代の遺跡数ヶ所から梅の遺物が出土されているようであり、
稲作とともに伝わってきたと推測されている。
日本の九州附近の山に自生している梅と揚子江流域の湖南省、
四川省の梅とは非常によく似ているとのこと。
一方では、唐では大流行して、李白や杜甫の詩には梅林が
多く詠まれており、遣唐使が奈良時代に、
果実として主流の豊後種という梅(梅とアンズとが自然交配された品種)が、
持ち帰った言われている。
英名は、Japanese apricot と呼ばれるように、
日本で多くの品種が改良されたようである。
梅には、5ツの楽しみ方があるようなので記してみたい。
1. 花
言わずもがな花です。白、紅、濃紅、薄紅、緋、緑、薄桃など。
平安時代以前の花見は、梅であった。
2. 香
多くの詩歌に詠まれているので、その代表作を引用したい。
「人はいさ 心も知らず 古里は 花ぞ昔の香ににほひける」
古今集 、紀貫之。
「東風(こち)吹かば にほひおこせよ
梅の花 あるじなしとて 春な忘れそ」
拾遺和歌集、 菅原道真
また、「夜来香」という表現があり、これは暗闇にほのかに
香り来る梅の香りです。
3. 枝木の姿
松竹梅として(中国では、四君子として、竹梅菊欄)、
また梅に鶯などえお水墨画に描かれている。
4. 名称
木々や草花には、地方によって異なることがあるが、梅は全国統一され ており、詩歌から命名された優雅の世界である。
5. 果実
梅実は豊後系から採取される。
桃栗3年、柿8年、梅は酸いすい13年を要す。その用途は周知のとお りである。