グラビアが好きで30年ほど購読していた。
最近は書籍の類も含め、新刊書はめったに買わない。
ケチケチ生活で、買えなくなったというべきか・・・。
ほとんど図書館を利用している。
しかしこの6月号に関しては衝動買いを、した。
「家庭画報」の写真の素晴らしさ。
まばゆいばかりの季節感ある鮮明さと切り口。
ため息モノである。
ずっと見ていても飽きない。
毎年、同じ月に似たような企画のある雑誌だから
ざっと目を通すだけで本当は満足である。
今回、久しぶりに求めたのは、『絶景の美術館に出会う旅』という
タイトルで、全国の主要なギャラリーの特集を組んでいたからである。
(これも毎回企画されているけれど・・・)
世界に認められた田畑の中の美術館は、島根県にある「足立美術館」だ。
5万坪の日本庭園が秀逸だというが、まだ訪れたことがない。
宍道湖に沈む夕日とアートの絶妙と銘打った「島根県立美術館」は
日本の夕日百選にも選ばれたドラマティックな景色を堪能できる、とある。
古都に生まれた芸術の聖地と称する「金沢21世紀美術館」は、
ひがし茶屋街と兼六園で古都・金沢の風情を味わえるらしい。
城下町らしく、しっとりとした佇まいの中にある。
東京六本木の「国立新美術館」の玄関先も素晴らしい。
どこぞのホテルのロビーのようである。
立地の良さと国内最大級の展示スペースを誇る、とある。
よだれが出そうな素敵な魅力あるギャラリーを55軒ほど
紹介しているなかでトップを飾るのが「ポーラ美術館」である。
図らずも、箱根オフを企画したとき、いの一番に入れており
嬉しく感じた。
しっかり読み、傍に置きたいと思った。
箱根の森に包まれたポーラ美術館。
森に浮かぶようなアプローチブリッジを渡ると
美術館最上階のエントランスホールに到着。
ガラス張りの館内では、燦々と降り注ぐ光のなかで
四季折々に表情を変える空や森、山の景観を堪能できる・・・
家庭画報から―――
歩いた・・・そして、観た。
澄み切った贅沢な空間だ。
企画展では「印象派の行方――モネ、ルノワールと
次世代の画家たち」を開催。
セザンヌ、モネ、マティス、ルノアール、ゴーギャン・・・など巨匠ばかり。
明るい館内は、さほど人も多くなく、どれもがじっくり近くで観られた。
よくこれだけのコレクションができたものと感極まったものである。
常設展では、『麗子像』の岸田劉生、藤田嗣治の『フランスの寓話集』を
題材にした作品など馴染みの深い作品が多かった。
惜しむらくは、もっと時間が欲しかった。
ナビのおしゃれな猫さんは『裸婦』と題した
ブログでこのことを綴っている。
シニアなわたしたちには、素敵なヌードというのは
ちょっと無縁な気がしないこともない。
でも豊満な裸体は、それだけで絵になるのかも知れない。
あまり痩せた裸婦は見たことがないから?・・・
ポーラ美術館・・・箱根の街に合う素敵なところだ。
お近くにお住まいの方にはぜひ、お勧めのスポットである。
そんなわけで、雑誌「家庭画報」を久しぶりに
手元に置き、何度もおいしい果実をかじるように
愉しんでいるわたしである。
特に美術館は、それぞれ訪れてみたいとワクワクしている。