読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

一度あることは二度ある?

感動

 

f:id:mursakisikibu:20130404093049j:plain

 

 

桜、さくら、サクラ・・・

あでやかで、儚げな桜の花便りが、あちらこちらで聞かれる。

薄桃色に惹かれて憑かれたように、人間はそぞろ見る。

わたしもそのひとりだ。

 

昨年、この時期に突風が吹き、いつもの川べりの

さくら並木の大木がバッサリ薙ぎ倒された。

たまたま通りがかると、無造作に切られ、

捨てられている幹と枝に目が留まった。

枝には蕾や八分ほどに開いた桜が山積みになっている。

誰もその捨てられた桜に気がつかないのか、持ち帰った気配がない。

 

ひゃぁ、喜び勇んでその大きな枝を胸に抱え、家に引き返した。

道行くひとが、不審な視線を投げかけているのを意識しながら。

持ち帰った桜の大木と枝は、とりあえず大きなバケツに活け

リビングの窓際に置いた。

 

キッチンテーブル、玄関、洗面台・・・

そう広くもないわが家の至るところに、桜の出現である。

朝な夕な、寝そべっていても桜が目に飛び込む。

居ながらにして桜を愉しむことができた。

 

そして今年、桜の季節を迎えた。

去年は思いがけず、桜を家でもたっぷり愛でることができて良かったなぁ・・・

まぁ、あんなにおいしい思いはそうあるはずがない。

と、思っているとまたその嬉しいことに遭遇したのだ!

 

わが家の近くの散歩道には二か所、桜並木がある。

昨年とは違う場所でのうれしい出来事だ。

 

f:id:mursakisikibu:20130404190350j:plain

 

 

いつものように歩いていると、犬を連れた中年女性とすれ違った。

桜の枝をたっぷり抱えている。

「え~っ!不謹慎な・・・」

勝手に桜を折ったものと思い、いやな感じを持った。

 

そして、またワンちゃんを連れた女性が前方から歩いてくると

先ほどの女性と同じように満開の桜を胸に抱えているではないか。

「え~っ、またこの人も???・・」

「何ということをするのだ!」

またもや勝手に取ったモノと思い、内心怒りに似たような思いが・・・。

 

この桜並木は、市の環境課が維持管理していて、

あまり知られていないのか、人が少ない穴場である。

 

桜の他にも「トサミズキ」「梅」「藤」「ヤマブキ」「ツバキ」など

数えきれないほどの植物が植えられ、人工であるが

小さな小川もあり魅力的な散歩道になっている。

わが家から歩いて数分の、この場所がわたしのお気に入りで

毎日、感謝しながら歩いているのである。

 

桜の枝を見上げながら歩いていると・・・

何と!!

前方に桜の枝を満載にした軽トラックが止まっており

あたりに花びらが散乱している。

ひゃぁ、どうして?

 

それでも小さな枝を拾い、ラッキーと思っていると

トラックの作業員らしき男性がこちらを向いて手招きする。

車の近くまでいくと積み上げられた桜の大木と枝を

「どうぞ!」と差し出してくれた。

こちらが、つぼみが多いからということらしい。

 

ひゃぁ、なんという幸運!

すれ違った女性たちは、この職員からいただいたものとわかった。

わたしも思いもかけず、幸運に巡り合ったのだが

いやぁ、一度あることは二度あるのだ!と、嬉しさ満杯。

 

しかし、どうして満開の時期に桜を切るのか?と訊くと

隣接しているマンションの裏庭に建物を建てるらしくて、

その持ち主からの依頼だという。

なんと無粋な・・・

金網のフェンス越しに枝が伸びたぐらいで

切らなくとも良さそうなものを、とチクリと思う。

しかしそこは、他人さまの領域だ。

 

まぁ、そのおかげで今年もじっくり

寝ても覚めても桜の木々と対面することになったのだから

ありがたいのだが・・・。

 

一度ならずの桜の幸運に興奮したわたしである。

 

f:id:mursakisikibu:20130404093858j:plain