最近は、モノをじっくり観察する癖がついている。
年齢のなせる技か・・・
ベランダの花のひとつ、ひとつをなでて葉っぱの元気さを確認して
「きれいな花を咲かせてくれて、ありがとう」
「今日は元気がないのね〜、となりの花に負けているよー」などと激励する。
天然の色のあでやかさ、美しさには叶わない・・
人間が作ろうとしてもできない神秘で奥深い色合い。
どうしてこんなに素敵な色を醸し出すのか・・・
しばし、みとれてしまう。
昨日いただいた筍もしばらく、コタツの上に置き眺めていた。
少しうつむき加減の猫の背中のような姿をなでる。
ビロードのような感覚・・・
カシミヤのような肌触り・・
淡い産毛を散らし、しっかり自己主張しているように見える。
まるで貴婦人のように威張っているような姿態に恐れ入りましたと兜を脱ぐ。
大阪市長居植物園でみかけた「シキミ」の花である。
地味なこの植物にこんな清楚をつけるなんて驚きです。
まったく、まったく自然は畏れ多い。