BEGA(ベガ)よ・・・
このところ、愛ネコちゃんなどペットの死や、
看病にまつわる飼い主さんの心情を綴ったブログを拝読することが多い。
ペットと言えども家族以上の絆が感じられ、日々憂慮している姿に
読んでいるこちらも切なくなる。
娘のところに飼われているBEGA(うさぎ・5歳)も最近、調子が良くない。
生後すぐにやってきたBEGAはピーターラビットにそっくりな
黒毛のうさちゃんである。
丸い目が愛らしくゲージのなかで静かに口をモグモグさせている。
泣かないし、ひっそりと過ごすのが好きなようだ。
何よりも人に抱かれるのがいやで、毛をなでるだけでも
ぴょんと逃げてしまう。
BEGAは人間の年齢で言うと50歳、壮年である。
うさぎの寿命は4〜5年と言われ46歳ぐらいしか
ないらしいから、ちょっぴり長生きかも知れない。
孫の潤平が生まれる前からいて、潤平の兄貴分のようである。
ずーっとゲージの中から潤平の成長を見守ってきて、
かえでが生まれたあとも優しいまなざしをくれていた。
散歩に連れて歩くわけにもいかず、ひたすらおとなしく
口をモグモグさせているBEGAを、
二人は時折りゲージの中に入っては背中を
なでたり、追っかけたりして親交を温めていた。
大事な兄弟である。
そのBEGAが急激に痩せてきた。
うんちが出ないことが問題でもある。
いつもコロコロとした黒いうんちを出し、元気よく枯れ草を
食べていたのに、食欲もなくなった。
好きなヨーグルトも見向きもしない。
あれこれBEGAの好物を与えても同じである。
あのふっくらした丸い背中や顔が、骨と皮だけになってしまった
と、娘は嘆き悲しんでいる。
一気に歳を取ってしまったかのようだ。
近所のうさぎの獣医に点滴をしてもらい、薬を処方されたが
これを飲ませるのがひと苦労だ。
顔をそむけて嫌がるのを無理にスポイトのようなもので
口の中に餌と一緒に入れる。
昨日は珍しく口を自分で開け、かゆ状にした餌を
飲み込むまでになっていた。
娘は毎日、手のなかに抱っこして子どものように
いとおしく看病しているが仰向けにされるだけでも
BEGAにはストレスらしい。
痛々しくて見ておれない。
潤平やかえでも心配そうにBEGAを覗き込む。
ひとまわりも小さくなったBEGAを見ると
人間の最期をみるようで胸が痛む。
BEGAや・・・
早く元気になってそのつぶらな瞳で潤平たちをみてやってね。