男なんて要らない?

耳目を集めそうな表題であるが、事実わたしのまわりには
そのようにのたまう、寡婦が多い。
離別・死別に関わらず「おひとりさま」を満喫している。


N子は3回結婚し、3度離婚した。
さすがに3回目の離婚を果たしたとき、
「もうコリゴリ!ひとりが気楽でいいわ〜」と宣言し
どうしてコリゴリなのか訊いてみると、夫に干渉されるのがイヤという。
彼女の3番目の夫君をわたしも知っているが、寡黙なタイプで
妻の願うとおりの生活をさせていたように感じるけれど
実際はそうではなかったのだろうか。


T子は20年以上、夫と別居生活を続けており、
その間に会ったこともなければ、いま夫が
どのような生活をしているのか関心も持たない。
結婚した子どもたちからは、別居は仕方ないが離婚はしないで欲しいと
言われており「事実離婚」のような形をとっている。
「もう今更、亭主のパンツなど洗いたくない」
「ご飯も作りたくないわ〜〜」と鼻息も荒い。


M美は夫が早世し、子どもはいない。
早々に実家に戻り、教員であった実母と二人暮らしを長い間続けていた。
その母親も数年前に他界し、今はまったくのひとりである。
近くに住む姉や兄のところで盆・正月を過ごし
ふだんは、社交ダンスなどで忙しく寂しさを感じる暇がないらしい。
ときには恋人も欲しいかなぁと思っても、自分のメガネにかなう男がいない。
「おんな同士で食事したり、飲みに行ったりが楽しいわ!」と
おんな友達とのつきあいだけに満足しているように見える。


彼女たちは、異口同音に「男は要らない!」と大きな声で宣言する。
このことを宿八さんに話すと
「それはいい男に出会っていないからだろう」という。


翻って、シニア・ナビのシングル女性は、どうだろうかと
いたずらながら、眺めてみたくなるものだ。


先日のオフ会では、女性の出席者9人のうちシングルが大半を占めていた。
未・既婚者問わず、皆が水もしたたるいい女ばかりである。
男性はシングルがどの程度だったのかは知らない。


シニア・ナビのひとり身の彼女たちは、
感性が合い、お互いに尊敬できるならば、
入籍する、しないは別にして、共に暮らすと人生の後半期を
心豊かに生きられるのではないかと感じている人が多い。


新たな友や、伴侶を得たりするために必要な
相互理解には、ブログが大いに役立つと思える。
「文はひとなり」と言われるように文章から、その人の生き方、
考え方など、人間性までを知ることができる。
またギャラリーや短いコメントのなかにもそのひとの
個性を感じることが可能だ。


これが同一のコミュニティに属していない、寄せ集めの会であれば
オフ会であのように熱く語ることはないだろうと思える。
そういう意味でブログは安心を創設する用具であり
交流を得る場としてサイトも信頼できることに感謝したい。


これから年齢を重ねるごとに孤独と向き合うことになる。
おひとりさまを満喫しながら、あるいは伴侶のある身であっても
歳を重ねた人間にとって当シニア・ナビは、よき友を得る
契機になるのではないかと感じている。
もちろん己の選択眼が問われることは言うまでもない。



南蛮煙管 万博公園にて