「果報は寝て待て?」がれき処理

泥鰌総理、あなたまでか!と、怒りと情けなさがこみあげてくる。
がれき処理に伴う利権のことである。


政府は「ガレキを全国で受け入れてほしい」と新聞紙上で懇願し
それに応じない自治体や行政には思いやりの心がないと非難する。
そのことをNHKや朝日が応援する図式・・・



水芭蕉 万博公園にて


国(環境省)は、約5000万円かけて広告を出しており
諸々、報道や記事を読んでいると「がれきの実態」や
その処理を巡る事実に驚いている。
その必要があるのか、税金の無駄使いだとの思いも強くなる。


先日、たまたま見た昼のワイドショーで、東北の地元の首長が
涙ながらに「がれき処理は地元でやりたい、けれど役所が耳を貸さない」
「地元で処理するほうが地元にお金が降り、雇用にもつながる」と
訴えていた。


「無理して早く片付ける必要があるのか。山にしておいて10年20年かけ
て片づけた方が地元に金が落ち、雇用も発生する。もともと使っていな
い土地がいっぱいあり処理されなくても困らないのに、税金を青天井に
使って全国に運び出す必要がどこにあるのか」とも言っている。
(伊達勝身・岩手県岩泉町長談話・朝日新聞2012/2/29)


陸前高田市にがれき処理専門プラントを作れば、自分たち
の判断で今の何倍のスピードで処理ができると考え、そのことを県に相
談したら、門前払いのような形で断られました」とも言い
県も国も拒否しているようである。


がれきは、2種類ある。
ひとつは汚染されたもの、ひとつは汚染されていないものがあり
汚染されていないほうが8割だという。


政府は、そのなかの2割を産業廃棄物業者の手に委ねようとしており
それだけでも400万トンに上り、莫大な運送費を要する。
その処理に対して東北の地域内で処理するか、
全国の自治体に運搬し処理するのか、比較すれば
地元案が、コストも安くすみ、復興にも役立つ。
問題は国が直接地元自治体に資金を出すかどうか、だけらしい。


なぜ、泥鰌総理は「全国の自治体で受け入れよ」と進めるのか。
地元処理は不可能なのか。
決してそうではないようである。


実は「産廃利権」のためだとの声が大きい。
国民の素朴な感情に訴え、全国の産廃業者にがれきを
価値あるものとして引き渡す。


膨大な運送費、焼却残渣処理などは、役人の裁量によって選定される。
それは、官僚の形を変えた分配・分与となり、そこには
巨額のお金が動き、各種団体からの集票につながる。


がれきの処理費用は総額を国の負担になると決定されている。
調べてみると、阪神淡路大震災のがれき量は約1,450万トンで
それに要した費用は、総額3,264億円(トン当たり約22,000円)で、
すべて地元が処理した。


今回の東北大震災のがれき(3県)の推計量は2,247万トンであり、
処理料金は阪神の約3倍のトン当たり63,000円という。
単純に計算しても処理費の総額は1.4兆円となる。


産廃業者は「がれきの山が宝の山」と知っており、
喉から手が出るほど欲しい。
果報を寝て待っているのである。


受け入れを決めたという桜井勝郎島田市長は
最初にがれき処理に手を挙げ、立派なひともいるのだと
感心していると「桜井資源〈株〉」の元社長で
身内であることがわかった。
決して美談などではない。


泥鰌総理、表面は誠実そうな顔をして、なかなかやりますね。
「いい加減にしろぉ〜」と叫びたい気持ちである。
東北の復興をさまたげているのは、あなたたちでしょう、とも言いたくなる。
田中康夫氏も「がれきを全国にばらまくな!」と言っている。
同感だ。