今年、小学校に入った7歳孫っちの運動会は
幼稚園の可愛らしさの残るそれとは、ずいぶん趣が変わる。
学校の場所さえ正確に知らないわたしは、
幼稚園の近くだと言う娘の言を頼りにようやくたどりついた。
娘は弁当作りなどで忙しく、ばぁばの迎えどころではないらしい。
昔は運動会だと言うと、朝から花火がパンパンと打ち上げられ
近所こぞって親も祖父母もゾロゾロと参加し、一大イベントの如しだった。
学校の近くまで行くと、子どもたちの歓声や賑やかな音楽が聴こえ
運動の祭典にふさわしい演出があったものである。
静かな住宅街の一角にあるせいか、そんな騒音?は聞こえない。
今の時代を反映している。
目当ての小学校まで、予定より時間を食ってしまった。
「いま、どこぉ~?もうすぐジュンの徒競争が始まるよ~」
途中で娘から携帯に電話が入るけれど、結局間に合わなかった。
婿殿が早く起きて運動場の端っこに陣取りしてくれたおかげで
涼しい場所で競技をみることができ、楽だった。
1歳のチビも4歳の妹もビニールの敷物のなかで
伸び伸びと足を広げ、凍らした巨峰を食べている。
「運動会は巨峰やなぁ~」
娘が懐かしげに言う。
確かに運動会と反射的に思い出すのは、弁当とおやつである。
まだ酸っぱさの残る青いみかんと、煎りたての落花生が
わが家の定番だった。
「青いみかんの香りは、運動会を思い出す~」
また娘がいう。
幼稚園では華々しく?リレーのアンカーを務めていた潤平も
今年は、それらに出番はない。
小学校に入ると、背の高さや運動神経など、秀でている子どもも
多く、上にはうえの世界がある。
まだまだ先は長い。
そのうち雄姿をみせてちょうだい(^。^)y-.。o○
ママも、今年初めての小学校のPTAでのリレーに駆り出され
事前準備に気合をいれ、毎日走っていたようだが
「肉離れ」をおこし、医者通いをする羽目になった。
直前の選手交代は相手に気の毒だが、快諾してもらえて良かった。
「PTAと職員対抗のリレー」は、さすがに迫力がある。
児童たちの応援合戦のなか、手に汗握る種目だ。
プログラムでは職員はひとつのチームだったのだが
急きょ、二つ目のチームができ、そのチームには
1メートルもありそうな掴みにくいバトンと、平均台のハンディがつけられた。
転びそうになりながらも、一生懸命走る姿に、子どもも大人も総立ちになる。
「がんばれ~~~~」
声援が、青い空に響く。
天高く、運動会は、いいなぁ~~~
お昼は、いまどき珍しく父兄と子どもが一緒にグラウンドで摂る。
別々に食するのかと思っていたが違うらしい、驚いた。
断然そのほうがいいのだが、親が来られない子どもは?と
一瞬案じたが、「いま、運動会にはみんな親は来ているよ~」と
ママは、にべもない。
本当だろうか。
いっせいに蜘蛛の子を散らすように児童たちは
めざとく我が親を探し、昼食が始まる。
ママが朝5時に起きて作ったという弁当には
潤平の好物ばかりが並んでいる。
いなり寿司、三色おにぎり、きんぴらごぼう、鶏のから揚げ
ウインナー、レンコンとブロッコリーのサラダなど、である。
出し巻き卵は味がしみておいしかったが、ちょっと塩が利きすぎていたか。
あたりを見渡すと、同じように手作りらしきごちそうが広げられ
家族がニコニコと箸を伸ばす様に、温かい団欒を感じる。
重箱に詰め替えてもらってきた^^
父兄も子ども、そして先生方も熱くなれる一日である。
おつかれさま、そしてありがとう。
疲れたけれど、ほんわかとした運動会だった。