お尻に根が生えた一日
昨日は朝から雪でもあり、冷たくて寒い。
朝からドバ~っと炬燵のなかに入り、一日炬燵の守をしていた。
靴下を脱いで素足のまま入っていると気持ちがいい。
ウトウトと、心底温まる感がある。
わが家のチビたちがいつも靴下を脱ぐ気持ちがわかる。
午前中は、ソチオリンピックの開会式などをテレビでぼ~っと眺め、
シェークスピアの「リチャード3世」福田恒存訳を、読み始めた。
図書館にかなり以前から予約していて、ようやく借りられたものである。
この手の本は前後の系列や名前などを把握していないと似たような
名が幾つも出てくるので戸惑う。
なかなか読み進めない。
シェークスピアの悲劇と言われるなか、「リチャード3世」は復讐劇だと
言われる所以・・・おもしろい。
「ブラット・ピット」主演の映画特集を、CATVでやっていた。
これはぜひ、見たい!
昼食もそこそこに炬燵にもぐりこみ、テレビの守である。
最初に観たのが
数年前に映画館で、あとにもDVDで見たけれど何度みてもいい。
原作を映画化したものだ。
神秘的な禁断の地・チベットを舞台に、ひとりの登山家がたどる魂の遍歴。
ジャン・ジャックアノー監督作。
1939年、世界最高峰の制覇を目指し、ヒマラヤ山脈へと向かった登山家ハラー。
だが彼は第二次世界大戦の勃発により、イギリス軍の捕虜となってしまう。
登山仲間とともに、ヒマラヤ山脈を越える決死の脱出を図るハラーたち。
そして逃亡の果て彼らは、チベットの聖地へとたどり着く。
ひょんなことから、「ダライ・ラマ」の教育者のようになっていた
ハラーが、何年も会っていない自分の子どもと重ねてみている部分が胸に迫る。
どちらかというと自信家で利己的で他人のことなど眼中にない
イヤな性格だったのだ。
チベットの住人との交流のなかでどんどん人間が柔らかくなっていく。
また中国のチベット占領などの歴史的背景を知る上での
作品としては大きな意義のある映画だとも感じた。
そして次に観たのが
80代の老人として生まれ、成長するにつれ若返り、
最後は赤ん坊として死んだ1人の男の数奇な人生を悠々と綴った物語。
監督はデビッド・フィンチャー。
最多13部門のノミネートを受けた作品。
ブラッド・ピット、ベンジャミンの生涯を最後まで見届ける最愛の人
デイジーに扮したケイト・ブランシェット。
別れた妻の腕に抱かれ「赤ん坊として」息を引き取る場面の
目を開きじっと妻の目をみつめるときは、涙なくしては見られない。
二つの作品とも胸を打つ内容の濃い映画である。
そして2時間半と長い。
さすがに立て続けに2本も見ると頭がぼ~っとしてくる。
夜はまだ炬燵の中で、スケートの録画を見たり、
シェークスピアの続きを読むなどして
「炬燵の守」の一日は、終えた。
お尻に根が生えたような日だった。