キジも鳴かずば撃たれまい
落語家、桂歌丸さんが司会するTVの長寿(45年)番組である
「笑点」を、日曜日の夕食前に楽しんでいる。
テレビ嫌いのわたしがこれは欠かさず観ているのだ。
初回から出演している歌丸さんは、司会者まで上り詰めた。
わずか15分ほどの時間であるが、司会者と常連の出演者(落語家)との
絶妙なやり取りやウィットに富んだ対話が、抱腹絶倒をさそう。
こうした会話のあちこちに彼の芸歴60年の積み重ねを感じる。
その歌丸さんが期せずしてY紙に先週から、毎日登場することになった。
それは同紙の「時代の証言者」欄であり、興味深く読んでいる。
「あたしは・・・」で始まる語りは、その世界を映し
彼の出自などに触れながら「噺家」として大成していく様が
生き生きと伝わり、おもしろい。
こうした、話術に長けた噺を聞いていると
今更ながら、わが「話し下手」を思うのである。
もう少しましな「話し」ができなかったものかと、
ホゾを噛む思いを、体験した。
そこで先日来、落ち込んでいたことの原因を披歴したい。
先般、東京で「オフイシャルオフ会」の開催案内が来たあと
すぐに出席の返事を出した。
その後、シニア・ナビ事務局から「ラジオ放送局出演依頼」があった。
収録は、オフ会々場にて、オフ会の始まる1時間前ということである。
上京するのだから何の支障もない。
最初、その依頼に躊躇した。
何故ならナビには、わたしなど比すべくもないほどの
人生の達人が大勢おられるし、自分が出る幕ではないと思ったのだ。
結局、好奇心と怖いもの見たさの心境で応諾した。
当日、会場の地下で収録を行った。
事務局長のusagiさんと若いスタッフが同席してくれた。
ニコニコと目で支えてくれる皆さんに緊張気味の
わたしも、ずいぶん救われた感がある。
そして1か月後に収録の音声が届いたのだ。
聞く時のドキドキ感は、今でも冷や汗ものである。
元々わが声は、あまり好きではないのだが
それに輪をかけるようにしゃべり過ぎていて、愕然とした。
穴があったら入りたい、とはこういうことを指すのだろう。
まず、会話になっていない。
リレーションがない。
話すことが一方的。
質問にきちんと答えていない。
早口である。
同じことを何度も繰り返す。
「赤面もの」の一言である。
緊張していたとはいえ、所詮この程度なのだ。
裸になって案外さっぱりとした気分もあるが、自己嫌悪にも陥った。
続けて聞く勇気がないほどである。
事務局からは「修正箇所や気になることがあれば・・」と
伝えられたが、もう収録は済んでいることでもあり、そのままOKした。
結果、このていたらくである。
落ち込みの原因が、わかっていただけたであろうか。
何事によらず、せっかちで早口で、しゃべり過ぎるわたしは
ときどき猛省するのだ。
時すでに遅しだが・・・・。
ラジオで様々なひとの対談を聞くこともあるが、
それにしても話をするというのは難しい。
キジも鳴かなければ良かったのに、と思ったりする。
追記・・・
いやぁ「ラジオ放送」は、公共電波ではなく
シニア・ナビのコンテンツの中のものです〜〜♪
個別のコメントは、夕方以降にさせていただきますね〜ありがとうございます。