サービス過剰か

「フリーソフトの互換性」について過日の自ブログで
触れたところ、たくさんの情報やアイデアをいただいた。
たいへん参考になり、組織から離れたわたしの貴重な情報源にも
なっており有り難く感じている。


フリーソフト「OpenOffice.org」が、大企業や官庁などでも
使われていることを知り、その後かつての職場に
そのソフトが本当に重用されているのか訊いてみた。
やはり、というか、答えはNOだった。


優れたソフトであり、互換性も90%ぐらいはあるようだが
ファイルのやり取りに関しては、通常のマイクロソフトのオフィスに
拡張子を変換して添付してもらっている、ということである。
うなずけるような気がする。


そして例の知人の夫氏は・・・
結局「OpenOffice.org」を使い続けている。
彼の業種の業界がそのソフトを多用していることがわかった。
取引先や関連事業所が文書フォームをメールで送付し
加工して返信する場合、同じソフトのほうが適している。
かくしてオフィスソフトに関してはそれで一件落着。
主体者は、氏であるから選択は彼に委ねる他ない。


若い社員が担っていた、かつての文書作成を氏自ら
やることになり一生懸命取り組んでいる姿に敬意を表する。
そして1枚ずつ目的のそれをこなしているところであるが
わたしは疑問に思うことが出てきて戸惑いが隠せない。


例えば単純な「発注書」や「見積書」などの書式に関して
エクセルを使用しているのに肝心のそのソフトの機能が生かされていない。
ワープロやワードなどの文書と同じ形式を用いており
旧態然としているのである。


せっかくパソコンを使っているのだから数式を入れて
「数量を入力すると一発で合計金額になる書式」に
変えてみませんか?と提案した。


それには「サム関数」やアスタリスク(*)を使った掛け算など
多少のエクセルの基礎も必要とする。
表計算はエクセルの得意とするものだからワード感覚で
使うのはもったいない。


でも氏の返事は、NOだった。
それまでの書式のほうが面倒がなくて、安心だというのだ。
驚いたことにプリントアウトした書類は、みな上書きで
作成した文書は、あとに残っていない。


重ねて言うが「エクセル」は、計算が得意だ。
ひとつの文書に計算式を入れると数量を入力するだけで
瞬時に計算し合計を出してくれる。


シートごとに文書をコピーして書式を利用すると
フォーム作成の手間が省け、作業の効率化が図れる。
また月度のそれも立体計算で合計を出せるから便利である。
複式簿記など多少の心得があると
会計ソフトを使わなくても十分会計事務処理ができる


でも、それらのことを必要としない!と言われれば
それ以上進めようがない。
知人の会社だから、なるべく正確に効率よく、スピーディに
事務処理がこなせるよう、提案をしているけれど
些末なことにあまり関心がないようである。


人が望んでいないことまで、けしかけるのは
サービスの過剰ということだろうか・・・。




ホトトギス(万博公園にて)