ひと足早い水仙
たっぷり陽が入り、暑いぐらいである。
日焼けしそうなほどの温室から、一歩外へ出ると寒い!
その温度差に慌ててネックウォーマーをセーターのなかに
入れ込み、ウールのコートにカシミヤの柔らかいストールと
言う重装備で、毎日の散歩に向かう。
昨年編んだ帽子をようやく被る気になった。
色彩もモヘアの素材も好きだったのに
いざ被るとなると派手過ぎて勇気が要る。
夜、娘の処から帰宅するときに人目に
触れないからと被ってみると存外に温かい。
以来、味をしめてこの冬の散歩には重宝している。
師走の風はやはり刺すような冷たさがあるが
午後3時ごろの時間帯ならば、ポカポカと背中に陽があたり心地よい。
こちらスカーフ様のマフラーは、あまり出番がない・・・
夏には木陰のある涼しいコースを選び
いまの時期、なるべく日向の多い道を歩いている。
季節によってウォーキングの道も変わる。
出不精で方向音痴なわたしの精一杯の冒険である。
せいぜい1時間か長くて2時間にも満たない見慣れた散歩コースに
迷子になど、なるわけがないのだがやっぱり慎重になる。
先日、久しぶりに夏のコースの川べりを歩いてみると
もう咲いていた!
水仙の群生である。
きれいだなぁ~
遠目にみても緑の葉に白っぽい花びらは目立つ。
毎年忘れずに仲間を増やし、楚々とした立ち姿で
春の匂いをいっぱいに醸し出してくれる。
民家のない河べりなので、2、3本つぼみをわが家に「テイクアウト」した。
ごめんなさい・・・
お持ち帰りした水仙は、わが家のリビングで芳しい香りを
放ち、凛として威張っている。
飽きずに眺めている。
ああ~いい匂い!
ひと足早い春の訪れを愉しんでいる。