「アナと雪の女王」って!
半月ぶりに娘んちを訪れると、2歳がマルコメ君(坊主頭)になっている。
なんだか、おとなびて見える。
丸刈りは、汗を掻くやんちゃ坊主のための、娘んち恒例の夏バージョンである。
小学生のお兄ちゃんも、夏になると1歳ごろから丸刈りにされていた。
今は、さすがに丸刈りより1センチほど毛が長い。
ふたりとも涼しげだ。
マルコメ君がふたつ並ぶと、歳は離れていても、そっくり瓜2コ!だ。
その瓜2つと、5歳が突然、身ぶり手振りで、歌を歌いだした。
♪ありのままにぃ~ ♪ありのままにぃ~ あ~りのまぁまのすがたにぃ~
2歳は、よく回らない舌でニコニコと知ったかぶりで語尾だけ合わせている。
なかなかのお調子者だ。
歌っているのは「アナと雪の女王」の曲らしい。
「ばぁば、アナと雪の女王、知ってる?」5歳が訊く。
「アナユキやなぁ、知ってるよ」と、言うと
「ちがう!アナとゆきのじょうおうっ!!」すかさず、訂正し
「オレたちもう、3回みたよ!」7歳が言う。
「へぇっ、3回もみんなで観に行ったの?」
頭のなかで計算する・・・。
「いやぁ、海賊版が出てんねん、今晩見たらいいわぁ」ママが言う。
へぇ、まだ上映中だというのにDVDも驚きだけど海賊版までねぇ・・・。
夕食を済ませると、とっとと、3人を風呂に入れテレビの前に陣取る。
めいめいが好きなアイスを片手に「アナと雪の女王」の鑑賞である。
始まると、画面いっぱいにディズニーの立体アニメ画像が映し出され、
主題歌が流れる。
主人公エレサとその妹アナの可愛いこと!
顔の半分ほどある大きな目がクリクリと動き、いかにも現代風だ。
その歌に合わせて、7歳と5歳とチビスケが、また反応し、
♪ ありのままにぃ~~ ありぃのまぁまにぃ~♪と歌い出す。
5歳など、大きくはない目をいっぱい広げ、クリクリ廻し
女王さまになった気分で歌っている。
子どもの感性ってすごいなぁ。
1回、2回観ただけで、こんなに歌詞を覚えられるのだ。
ヘンなところで感心する。
大人が聴いても、心躍る、きれいな曲だ。
上手だなぁ~~~
こんなに上手いとは知らなかった。
みんなで並んで観ていると、彼らが蘊蓄を垂れてくれる。
「このハンス王子、わるいやつやねんで・・・」
「じょうおうさまは、別のひとにたすけてもらうねんで・・・」
なるほど。
うるさいこと、このうえないが、あらすじは合っている。
チビたちが身を乗り出し、何度も見入るアニメに
ばぁばも同じように、何度も観たくなった。
それにしても、「アナと雪の女王」の評判は、知っていたが
歌がこれほど素晴らしいとは意外だった。
帰宅してユーチューブで聴いてみると、透き通った声と声量のある
歌い方に物語よりも、素敵に感じた。
感動的な夢のある映画だ。