セカンドオピニオン

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救急車で搬送された病院の見立は間違ってはいなかった。

他の病院を選ぶことに悪いかなぁという思いもあったが

そんなことは言っておれない。

きちんとした設備と医師が揃っているところを選びたい。

 

これまで病院選び、医師選びが寿命を決める大きな

ポイントになることを知識として持っていたから、

迷わずセカンドオピニオンを選択した。

これには、かなりのスピーディさを要した。

 

救急病院で診察を受け「告知」を受けてから数時間後には

行きたい病院がみつかり翌日の診察にこぎつけた。

陽はすっかり傾きかけていた。

受け容れていただいた、と言ったほうが正解かもしれない。

大阪の某国立病院である。

 

知人はこの方面にはかなり熟知して心強い。

尽力していただいた。

ありがたく思う。

博士号を持つO大出身のご子息がこの病院に勤務していたことも

あり、担当の医師とも疎通があるようである。

人間の縁とはどこでどのようにつながっていくのか

お会いしたこともない方に支えられている感がある。

このようにして病院は決まった。

安心した。

子どもたちも、もちろん納得し安堵したようである。

 

予想どおり最初の診察日に、一日も早い入院をと言われた。

10月15日のことだ。

確かにそうだろう。

覚悟していたものの、こちらの懸案事項の絵画展のことを話してみた。

それによって中止するか開催するか決めたらいい。

筆頭番頭さんのような生徒さん二人には事情を打ち明けた。

「即入院が安心なのではないか」とも言ってもらえたが

ひとつの行事を中止するとあとのリカバリーが

大変だということも承知しているので、思案のしどころになる。

 

1年かけて準備してきた絵画展を2週間後に控えていること

できたら、それをやり遂げてから入院したい旨を話した。

笑顔が素敵な女医さんは少し表情を曇らせ

それでもにこやかに、こちらの意を汲んでくれた。

なんとかそれぐらいの余裕はあるらしい。

話し方がとても上手で「怖い内容の話」でも安心して聞ける。

 医者は医師の技量以外にもこのように内面を受容できる

度量も必要とされるのではないか。

 

セカンドオピニオンで病院を決定し、首尾よく

今後のスケジュールが組まれていく。

検査日も入院日も手術日も決まった。

あとは、自分のからだをいといながら絵画展に望むだけである。

身体に負荷をかけないよう、ストレスも感じないよう過ごそうと思った。

とても長くてしんどい2週間だった。

 

追記

迂闊にも頭が混乱して、上記に『当病院にセカンド・オピニオンを求めた』と

書きました。

しかしそれは誤りです。

 

実は、自宅近辺にある中核病院に救急車で運ばれて『即入院』の診断を受け、

直ちに知人に相談。

この知人は早速O大学病院をはじめ国立や府立の病院と話し合って、

翌日国立病院への診断をうけること決定した。

 

セカンド・オピニオンを受けるには、事前に「申込書と受診中の病院からの総てのデータ」をセカンドオピニオン受診病院に提出後、病院が指定する日時にSO を受ける仕組みになっているとのこと。(殆どの大病院はこの方式になっている)

しかも当病院が指定する日取は、早くて2週間後になる由。

 

この段取りでは、緊急を要するわたしの場合は、セカンドオピニオン は不適切である。

そこで友人は、予約無しの押し掛け受診をすることとした。

中核病院の診断資料を持参して、翌日10時に当国立病院で受付をして、

10:30分に当該診療科の科長医師と担当女医との診察を

うけることが出来た次第である。