採用に、裏わざあり!


引き出しの整理をしていたら、知人からの
元気いっぱいの賀状が目に留まった。
10年以上前に、あるカルチャー教室で
一緒になったひとである。


何が元気か、と言うと毎年いただく年賀状に
毎年のように職を変わり、「今はこれをやっています!」と
職種や職場の変更を、記してくれることである。
ええ〜〜今の時代に、よくそれだけ仕事をみつけることが
できるなぁ、とわたしは感心することしきりである。


懐かしさもあって、電話を入れてみると
開口一番、「今働いているところは1ヶ月なのよー」ときた。
よく変わるでしょう?恥ずかしいけれど、
またみつけたのヨと屈託がない。


60歳を過ぎても仕事をする意欲は満々である。


経理が主の仕事を若いころからやっていて
それにパソコン好きが加わり、少しの合間をみては
資格取得にはげみ、今ではワードやエクセル以外でも
シス・アドや、はたまた、インストラクターの資格まで
取っているのだから、あっぱれである。


パソコンを「教える側にまわったらいいのに」と周囲には言われるようだ。
本人はそれよりパソコンを使って、アクセスやエクセルのデータを
加工したりすることが好きらしく、事務職ばかりを探す。


そしてみつけて就職しても、すぐに辞めてしまう。


前回の仕事も同じような職種なのに、4ヶ月で辞めてしまい
いま、新たに採用されたそうである。
今のところもいまいちなのよ、また変わるかも知れない、と言っている。
よく辞めるけれど、よくその年齢で職にありつけるなあと
ほんと感心する。


そのコツのようなものを訊いた。


「いろいろあるのよ」自信たっぷりだ。
「まず履歴書は、もう数え切れないほど出すわ」
「そんなにたくさん出しても、写真だけでも大変じゃない?」とわたし。
写真は自分のデジカメで写すの。
ほんとはいけないんだけど・・
少し若い感じに修正し上質の紙を使うとわからないし、
立派なものよ、とのたまう。


ハローワークで検索するときも、ほとんどの人が「新着情報」をみるけれど
彼女は、あえて古い過去の履歴を探すのだそうだ。
古いのは3ヶ月前のもあるらしく、応募がなかったのか
採用が決まってないのが、たまにある。
それが「穴場なのよー」


ハローワークの担当職員が、無理でしょう?と
首をかしげる募集にも臆せず、どんどん紹介状を書いてもらい
出すのだそうだ。


結果・・・
めでたく、御歳62歳でも職にありつける、というわけである。


とにかく、人がしないことをする。
あきらめない。
どんどん履歴書を送ること。らしい。


若い人でもなかなか職探しがうまくいかないという昨今。
どうだろう、このパワー、このやる気・・・
採用に裏ワザあり!納得である。

紫式部に対して白式部もあります。