恐るべし根性の、可愛いやつ!


ふらりと園芸店を見て廻るのが好きだ。
散歩帰りに、まったく反対方向の花屋さんに足を運ぶことがある。
思いもかけず掘り出しモノに出会うことがあり
そんなとき嬉しくて「ヤッター」と孫の潤平のように
小躍りしてしまう。



先日も思いつくまま、いつもの園芸店を訪れてみた。
なんとクリスマスローズの開花株がお手ごろ価格で売られている。
しかも、欲しいと思っていた品種である。
今年は総じて価格が抑えてあるのだろうか。
どれも昨年に比べて求めやすい。

昨年の猛暑で10鉢以上のクリスマスローズを枯らしてしまい
今年はもう買わないでおこうと思っていた。
けれど・・・
やっぱり見ると欲しくなる。
彼らも(クリスマスローズ)、私を家に連れて行って!と
哀願しているように思え、とうとう買わないつもりが
紫のダブルとクリーム色の斑点入りと同種の花びらが違う
可憐なのを連れて帰るはめになった。


花との出会いも、縁談のようにタイミングというのがある。
欲しいと思っていても、花への食指が動かなかったり
お財布の中身と合わなかったりするからだ。
本日はどちらもお日柄も良く・・という感じである。


いそいそと連れて帰った「ポット植え」のそれらを
さっそく素焼きの鉢に植え替えないといけない。
鉢は、枯らした昨年のクリスマスローズのを使おう。
芽も出ていないし無残な姿で残ったままだ。



少しだけ顔を覗かしている小さな株を、引っ張り出して
鉢から出そうとするが、びくともしない。
根っこが張っているようだ!
今度は鉢をひっくり返して、腐ったと思っていた株を
見てみると、なんと生きているではないか!
小さな根や、太い根が四方に張り、ひしめき合っている。
「ひゃぁ!枯れたと思っていたのに!」
他の鉢も同じように引っこ抜こうとするが動かない。
やっぱり生きている!
もう少しで彼らを見捨てるところだった。
すまぬ・・・
鉢から芽を出していないので、てっきりダメだと思っていたのは
人間サマのおごりであり、小さな植物たちは土の下で
一生懸命生きようとしていたのだ。



昨年から持ち越したクリロ。ようやくつぼみが・・・


かくして、その枯れたクリロの鉢は延命に転じることができた。
恐るべし、そして、したたかに生きる可愛い花たちよ。
精一杯生きて、あなたたちの雄姿をみせてちょうだい。
気短かで、そそっかしい持ち主が期待しているから。



わが家の花たち





キンギョソウが華やかに咲いている。